高卒認定試験の単位認定制度って何?どんなときに使えるの?

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高校を中退した人や高校への進学をあきらめた人が、大学や短大、専門学校といった高等教育機関を受験する際、必要になるのが高卒認定試験(以下、高認)です。高認には、こうした高等教育機関の受験資格としての一面と同時に、合格した科目を全日制高校の単位として認定してもらえる、学習成果の評価に用いられるといった一面も持っています。

ここでは、高認の単位認定制度のさまざまな疑問にお答えしつつ、全日制高校の生徒が高認に合格することでどんなメリットを得られるのか解説していきます。

高認試験で合格した科目は全日制高校の単位として認定してもらえる?

高認には、合格科目を全日制高校の単位として認定してもらうことが可能な制度があります。例えば、「病気がちで欠席が多く学年ごとに修得すべき単位を修得できなかった」といったケースでも、高認で対象科目を受験し合格できれば、単位の修得が認めてもらえる可能性があるのです。

ただし、「単位として認定されるかどうか」「何単位として認定されるか」は、学校長の判断にゆだねられている点は押さえておきましょう。その学年で必要な単位が修得できず、高認受験を検討している人は、担任の先生など学校に相談してみるのがおすすめです。

高認試験で合格すれば高校卒業に必要な単位を全て修得できる?

「高認の科目合格を単位として認定してもらえる学校なら、高認で合格さえすれば、高校卒業に必要な単位を全部修得できるのかもしれない」と思う人もいるかもしれません。しかし、高認で受験できる科目数は、最大で10科目と決められています。

また、高認で修得できる単位は最大でも30ほどしかなく、高校を卒業するのに必要な74単位には届きません。さらに、高認の科目合格を単位認定してもらえたとしても、その科目の授業を受ける必要がないかどうかは学校長の判断次第です。

このように、「高認に合格すれば、授業を出席せずにすむ」というわけではありませんので、注意してください。

高認試験の合格は全日制高校の生徒にどんなメリットをもたらす?

全日制高校の生徒が在学中に高認を受けるメリットは、「ケガや病気、不登校といった理由で特定科目の単位が取得できず、留年せざるをえない状況」をくつがえす可能性が高まるということです。

全日制高校では、1年間に修得すべき単位が決まっています。特定科目の単位が修得できなければ、留年してしまいかねません。こういったケースにおいて、8月もしくは11月に行われる高認試験を受験。高校で修得できなかった科目で合格できれば、単位が認定してもらえる可能性があるというわけです。

また、高認の科目合格を不登校が原因で学習成果の評価ができなかった生徒の評価に用いることもあります。



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