高認と大検はどう変わったのか?共通点と相違点

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今でも高認のことを大検と呼ぶ人もいるかもしれません。言葉だけで見ると、高認(高卒認定試験)は「高校卒業の資格を手に入れる」、大検は「大学を受験するため」といったイメージがある人もいるのではないでしょうか。しかし、どちらも高校卒業の資格が手に入るわけではありません。

高認と大検は、名前以外にどんな違いがあるのでしょうか。共通点と相違点をまとめてご紹介します。

高認は大検から名前が変わっただけ?

2004年度末までは、中卒や高卒資格のない人のために「大検(大学入学資格検定)」が行われていましたが、2005年度からは今の高認(高卒認定試験)に変わりました。大検から高認に名前が変わってから年数は経ちますが、長く「大検」として呼ばれていたため、大検と高認という2つの呼び方が継続しています。

大検とほぼ同じ制度

大検から名称が変わって新しい制度になった高認は、ほぼ同じ仕組みです。大検は、中卒者や高校中退者など高校を卒業していない人が大学に入学できる資格を得るためのものでした。

一方で、高認は正式名称を「高等学校卒業程度認定試験」と呼ぶように、高卒者と同じ程度の学力があることを認めるための試験です。そのため、高認に合格すると、大学や専門学校への受験ができるようになります。

就職や資格試験でも高卒と同等の受験資格を得ることが可能です。ただし、高校を卒業しているわけではないので、あくまで学歴は中卒で、高認試験に合格しても最終学歴が高卒になるわけではありません。

次に、大検から高認で変わった点を2つご紹介します。

変更点①現役高校生も受験可能になった

高認では、現役の全日制高校の生徒でも在学中に受験することができます。ただし、在籍する高校の学校長の許可が必要です。大検の試験資格は、定時制や通信制に在学する高校生のみで、全日制の高校生は受験できませんでした。

変更点②受験科目数や選択科目が変わった

高認の受験科目数は、2021年時点で8科目ですが、大検時代は9科目だったため1科目少なくなりました。具体的には、大検の必修科目「家庭科」が廃止されました。また、選択科目のうち国語の「古典」、数学「数学ⅡA」、「簿記・会計」「保健」「工業数理」「情報関係基礎」も廃止となっています。

高認では、「英語」が必修科目になるなど、大検から高認に移行するとき、一部の受験科目で変更がありました。

大検と同じく大学入学や社会で有利な高認

大学に入学できる資格のための大検から、高校を卒業した者と同等以上の学力を認めてもらえる試験に変わった高認。どちらも「大学入学資格が得られる」「就職や資格試験のチャンスが広がる」といった特徴は変わりません。

全日制高校の在学中でも受験できるようになったのも大きなポイントです。大検と高認では、受験科目数や選択科目、必修科目で若干違いがあるので、最新の情報をチェックするようにしてください。



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