高卒認定試験(高認)の数学で点数が取りやすいデータの分析問題の対策法
数学の大問6で出題される「データの分析」は、数学が苦手な方でも簡単に解ける、いわゆるサービス問題です。
全4問で20点と配点が高く、全問正解できれば合格点の半分を取れるため、確実に正解したい問題といえるでしょう。
今回は、大問6の設問(1)と(2)で出題する、「代表値と四分位数」についてわかりやすく解説してきます。
代表値の用語を理解しよう
代表値で使われる用語の、中央値、最大値、最小値、範囲、平均値の5つは確実に覚えましょう。
「3・5・7・9・11・15・20」を例題にすると、次のようになります。
・中央値…データを小さい順に並べた中央の値のこと、正解は「9」
・最大値…データの最も大きい値のこと、正解は「20」
・最小値…データの最も小さい値のこと、正解は「3」
・範囲…データの最小値と最大値の差のこと、正解は20-3=「17」
・平均値…データの平均のこと、正解は(3+5+7+9+11+15+20)÷7=「10」
このように日本語の意味そのままで理解すれば良いので、データの問題は簡単に解けることがわかるでしょう。
四分位数とは?
四分位数とはすべてのデータを四等分した境界に当たる数字のことで、第1~第3までを求める問題が必ず出題されます。
同じく「3・5・7・9・11・15・20」を例題にすると、解答は次のようになります。
・第2四分位数…データの中央値のこと、正解は「9」
・第1四分位数…中央値から小さい数字の中央に当たる数字、正解は「5」
・第3四分位数…中央値から大きい数字の中央に当たる数字、正解は「15」
ただし、奇数で出題された場合は中央値がわかりやすいのですが、「偶数」の場合は値を出すために計算する必要があります。
「1・2・4・6・9・11・16・17」を例にして、解答を導き出してみましょう。
・第2四分位数…中央値は6と9の間、正解は6+9÷2=「7.5」
・第1四分位数…2と4の間の値、正解は「3」
・第3四分位数…11と16の間の値、正解は11+16÷2=「13.5」
「四分位範囲」を求める問題が出題された場合は、第1四分位数と第3四分位の範囲、つまり13.5-3で正解は「10」になります。
また、実際の問題のデータは順不同になっているので、小さい順に並べ替えることと、データの抜けがないよう、数の確認も合わせて行いましょう。
箱ひげ図にも応用可能
普段は見慣れない「箱ひげ図」は、設問2で必ず出題される問題です。
一見わかりにくいように見えますが、代表値と四分位数、そして箱ひげ図の見方さえ理解していれば簡単に解けるのです。
・箱から伸びる直線の両端にある線(ひげ)は、最小値と最大値を表す
・小さい数値側の箱の線が第1四分位数
・箱内部の中央線は第二四分位数(中央値)
・大きい数値側の箱の線が第3四分位数
このようにデータの解答を箱ひげ図の見方を組み合わせることで、簡単に正解を導き出すことができます。
データの分析問題は、やり方さえ知っていれば簡単に解ける問題といっても過言ではありません。
とはいえ、問題の出題パターンは毎回異なるため、数年分の過去問を解いて演習することをおすすめします。