高卒認定試験(高認)に落ちてしまったら科目履修制度を利用しよう!
高卒認定試験(高認)に落ちてしまったら科目履修制度を利用しよう!
高卒認定試験(以下高認)に合格するためには、最低で8科目で合格点を取る必要があります。しかし、残念ながら点数が足りず落ちてしまった科目は、次回の試験で再び受験することも可能です。しかし、年に2回しかチャンスがないため、早く合格したい方にとって長い時間に感じることでしょう。そんな方は、年内に高認を合格できる、科目履修制度を利用しましょう。
科目履修制度とは?
科目履修制度とは、不合格した科目をレポートやテストなどを受けて単位を修得することで、「免除科目」として申請できる制度です。この制度は、高認を教える予備校や通信制高校で受けることができます。
単位修得には、日々の学習成果を報告するレポートの提出、スクーリングで単位認定テストを受けて合格する、という流れです。スクーリングは1回程度なので、基本的に自宅での学習になります。
テストに合格さえできれば単位が取得できるので、1つでも高認に合格していれば、他の科目すべてを科目履修制度で合格するという方法も可能です。
科目履修制度のメリットとは?
科目履修制度を利用することによって、次のようなメリットを得ることができます。
苦手科目が免除になる
必須科目の英語と数学は苦手とする受験生も多く、1つの科目だけが合格できずに受験をくり返す方も少なくありません。
科目履修制度ならほぼ確実に単位を取得できるので、合格できる自信がない苦手科目を免除にできるのは大きなメリットといえるでしょう。
合格見込成績証明書が発行できる
進学の都合で、高認の合格通知を年内に取らなければならない場合、「合格見込成績証明書」が役に立ちます。合格見込成績証明書は、高認で一部の科目を合格し、科目履修制度で単位の修得が見込まれることで、高認の合格要件を満たすというものです。
この証明書があると高認合格を証明できるため、合格証明書が手元にない場合でも、願書の提出期限が早い大学などに出願が可能になるのです。
ただし、証明書の発行には注意点があり、18歳になる年度にならないと発行できないことと、単位修得後に合格の申請をする必要があることです。
あくまでも単位の修得で合格を見込んでいるだけなので、合格の申請をしなければ高認に合格した証の「合格証明書」を受け取ることができません。合格見込成績証明書で出願をして大学に合格しても、合格証明書がない入学できない可能性もあるので注意が必要です。
科目履修制度の費用とは?
科目履修制度を予備校や通信制高校で受ける場合の費用は、科目の単位数ごとで差が生じるのが特徴です。最も高いのは4単位の国語、3単位の数学と英語の順で、段階的な料金設定になっています。
科目ごとのおおよその授業料は、国語で約6万円、数学・英語で約45,000円、その他の科目で約30,000円です。他に登録料や施設料などの諸費用を入れると、1科目の総額で10~7万円程度の費用がかかります。
決して安い金額ではありませんが、就職や受験などで急を要する方や、苦手科目を克服できる自信がない方は、科目履修制度を受ける意義はあるといえます。高認の合格通知を手に入れるために、科目履修制度を上手に利用しましょう。