中卒でも経営者になれる?会社経営に学歴は必要?高認資格は取得すべき?
高校を中退したり進学をあきらめたりして最終学歴が中卒の場合、「就職すら不安なのに会社経営なんて夢のまた夢」とあきらめてしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、最終学歴が中卒でも経営者になっている人は思った以上にいます。本記事では、学歴が会社経営に必須のものではないことを示す数値を挙げながら、中卒で大企業を経営している事例を紹介します。
あわせて、学歴にコンプレックスを抱いてしまう場合の解消法についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
会社経営に学歴は必須ではない
最終学歴が中卒という場合、「満足のいく就職ができるだろうか」「十分な給与をもらえるのだろうか」など、不安を抱いている人も多いかもしれません。厚生労働省が公表している2021年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」によると、実際に2022年3月末の新卒者の求人数は、以下の通りで圧倒的に高卒のほうが多くなっています。
・高校新卒者:約39万人
・中学新卒者:1,085人
一方で、求人倍率は高校新卒者2.89倍、中学新卒者3.57倍で、求人数は求職者数にほぼ即したものと考えることができるでしょう。これらを踏まると、たとえ中卒者であっても、就職のみならず、会社経営者としてビジネスで大きく飛躍する夢をあきらめる必要はありません。
なかには、学歴の差を乗り越え、中卒の経営者が会社を引っ張っている例もあります。中卒という学歴を言い訳に、自分の学歴をあきらめてしまわないことが大切です。
130万人の経営者の6%は「中卒」
2016年に株式会社東京商工リサーチが行った「130万人の社長データ調査」では、最終学歴別に社長の人数と全体における構成比を出しています。同調査によると、構成比が最も多いのは大卒ですが、中卒の社長の人数は3万7,104人で、構成比は6.74%。つまり、全体の約6%が中卒という結果が出ているのです。
例えば、東証プライム市場に上場するGMOインターネット株式会社の代表取締役である熊谷正寿氏は、難関高校を2年生で中退、放送大学を特修生制度で入学するも除籍となり、最終学歴が中卒です。また、同じく東証プライム市場に上場するインターネット広告代理店の株式会社アドウェイズ取締役会長の岡村陽久氏も、高校を2ヵ月で中退し、いったん就職したのちに会社を立ち上げ現在に至ります。
このように、好成績を収める上場企業の経営者が実は中卒だったという例も少なくないのです。
それでもある程度の学歴が必要だと感じるなら高認受験を
経営者になるために学歴は関係ないことが分かっても、夢にまい進していくなかでどうしても学歴がコンプレックスに感じることはあるかもしれません。そういった場合にお勧めしたいのが高卒認定試験(以下、高認)です。仕事をしながら改めて高校に通って高卒の資格を取ることが難しい状況にあるなら、なおさらよいでしょう。
高認に合格しても最終学歴が「高卒」になるわけではありません。しかし、「高校卒業者と同程度の学力がある」と社会的に認めてもらえるため、大学や短大といった高等教育機関の受験資格を得ることができます。学歴のコンプレックスを解消し、経営者になるという夢に向けてひた走るためのエネルギー源として高認合格を目指してみてはいかがでしょうか。