高校中退(中卒)でも高卒認定試験に合格したら美大の受験資格は得られる?

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絵や彫刻、デザインなどに興味があるなら、美術大学(美大)の進学に興味を持つことでしょう。しかし、好きなことを学びたいと思っていても、「高校を中退したから受験資格がない」と諦めてはいませんか?今回は、中卒から美術大学に入学する方法と、美術大学の入学試験についてご紹介します。

高卒認定試験に合格すれば美大を受験できる


高卒認定試験(以下高認)に合格すると、「高卒と同等の学力を持つ」ことを証明できます。この資格を持っていれば、美大だけでなく、すべての大学を受験することが可能です。

高認は満16歳以上から受験できる試験で、国語、数学、英語は必須科目で、地理、歴史、公民、理科は選択科目です。高校と高等専門学校を1年以上通って中退した方や、英検や数学検定、歴史検定などを取得していると、試験科目が一部免除になります。

たとえば、高校2年で中退した場合、3~7科目が免除になることが一般的です。退学までに履修した単位を学校側に確認し、「単位履修証明書」を発行してもらう必要があります。少々手間に感じるかもしれませんが、科目が免除になると受験勉強が楽になるので必ず確認しましょう。

ただし、大学は18歳以下の受験・入学を基本的に許可していません。高認を16歳で合格しても、18歳になる年まで待って受験する必要があるので注意しましょう。

美大の受験方法とは?


美大の受験方法は、推薦入試と一般入試、センター試験利用入試の3通りが一般的です。ただし、高校を中退していると学校長の推薦を受けられないため、一般かセンター利用で受験することになります。

美術大学には日本画や油絵、彫刻、建築、デザインなどさまざまな学科があります。一般的な大学と異なり、国語や英語などの一般科目と「実技試験」が課されるのが美大ならではの特徴です。

私立の名門美大である「武蔵野美術大学」を例にすると、実技試験(専門試験)の内容は次のようなものがあります。

・日本画学科…鉛筆デッサン、着色写生
・油絵学科…デッサン、油絵
・工芸工業デザイン学科…鉛筆デッサン、デザインor構想力テスト
・建築学科…鉛筆デッサンor数学
・基礎デザイン学科…感覚テスト、基礎造形or数学
・芸術文化学科…鉛筆デッサン、数学、小論文から1科目選択
・デザイン情報学科…造形表現テスト、デザイン、小論文から1科目選択

デッサンや油絵などの技術力を問う試験や、構想力や造形表現といった発想力を試される試験など、より実践的な内容が特徴的です。一般科目やセンター試験の受験勉強の傍ら、これらの試験対策が必要になります。

テストだけで合格できる大学とは異なり、美大に合格するのは大変に感じるかもしれません。しかし、就職を優先して学部を選ぶよりも、勉強したいという意欲があると試験へのモチベーションも高くなるはずです。美大への受験を目標に、高認の受験勉強からスタートしましょう。



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