高校中退は履歴書でどう評価される?マイナス評価につなげないために

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文部省が公表している「平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると2018年度の高校中退者は年間で4万8,594人でした。中退後、就職したい人は履歴書に「中退」と明記することが必要です。履歴書に書くのは事実のみですが、その書き方次第で読み手の受け取り方も異なってきます。

ここでは、一般的に高校中退が与える印象や、高校中退をマイナス評価につなげないために気をつけておきたいことなどをわかりやすく解説しています。

履歴書で「高校中退」は不利にはたらく?

高校を卒業・修了せずに退学すると、履歴書に記載する最終学歴は「中卒」です。さらに、高校を中退した事実も記載しなければなりません。「履歴書に中退の事実を書くと就職するうえで不利なのでは?」と考えて、記載せずにすませようとする人もいるかもしれませんがウソは絶対にNGです。

しかし、実際に履歴書上で高校中退の事実を記載するとマイナス評価につながったり就職するうえで不利になったりするのでしょうか。高校を中退する決意を固める理由は、人それぞれです。家庭の事情で泣く泣く中退する人もいるでしょうし、進路について熟考した結果という人もいるでしょう。

採用担当者は、応募者にさまざまな事情があることをよく理解したうえで、「高校を中退後、どんな成長を遂げてきたのか」を知ろうとします。その問いに、履歴書で納得できる理由を提示できるかどうかが重要になるのです。

「高校中退」を履歴書にはどう表現する?

履歴書の学歴欄には、年月と学校名、卒業・修了の別(修学区分)を記載します。中退は、最終学歴としては認められていないものの、履歴書では学歴欄に明記しましょう。具体的には、「〇年〇月 〇〇高等学校 〇〇学科 中途退学」と書くことになります。

この際、中退に至った理由について言及すべきかどうかは、そのケースによって異なります。「病気で学校に通い続けられなくなった」「学費を払うのが困難になった」「留学をすることになった」など、やむをえない理由がある場合は、正直に伝えるのがよいでしょう。

一方で、「クラスになじめなかった」「勉強を続けられなかった」「何となくいやになってしまった」など、マイナス評価につながりそうな理由の場合は、あえて記載する必要はありません。やむをえない理由がある場合は、上記の修学区分を記載した下の行に「家庭の事情により退学」「健康上の理由により退学」といった文言を添えるようにしましょう。

「高校中退」をマイナス評価につなげないための対処法

採用担当者は、高校中退の事実よりも、「そこからどのようにリカバリーしようとしたか」「前向きに努力してきたか」という側面に光を当てます。面接では、高校を中退した理由を深堀りされることもあるでしょう。

「中退した理由をどのようにポジティブに伝えるか」が重要になります。失ってしまった学びの機会を得るため、自分が努力してきたことがあれば、補足しておくことも大切です。例えば、高卒認定試験を受けて合格した事実があれば、前向きな姿勢をアピールすることが期待できます。

高校を卒業していなくても、「高校卒業と同等の学力を有している」と見なされるようになるでしょう。自らコツコツと学び、結果を得たとしてプラス評価につなげられる方法のため、ぜひ覚えておいてください。

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