高校を中退しても塾に通えば大学進学可能?中退後の進路を解説します
たとえ高校を中退したとしても、一生懸命勉強して学力を上げさえすれば大学に通える……そう思っている人もいるのではないでしょうか。しかし、高校中退者の最終学歴「中卒」では、大学や短大・一部専門学校など高等教育機関を受験する資格がありません。
そこで今回は、高校中退者が高等教育機関を受験するための方法や、高卒と同様に受験資格を得られるもう一つの方法も紹介します。
塾に通って学力を上げても大学進学は不可能
高校中退後、塾や予備校などに通い、偏差値をどんどん上げることは可能です。しかし、どれだけ成績を伸ばしたとしても、大学や短大・一部専門学校といった高等教育機関を受験することはできません。なぜなら、高等教育機関の受験に際しては、「高卒」という学歴もしくは「高校卒業者と同程度以上の学力がある」という認定が必要だからです。
こうした受験条件を満たさなければ、どれほど学力が上がっても「大学受験」というスタートラインにすら立てません。
大学・短大・一部専門学校に進学するための4つの進路
高校中退者が、大学や短大・一部専門学校といった高等教育機関を受験する方法は、以下の4つです。
①通信制高校へ進学する
②定時制高校へ進学する
③全日制高校へ進学する
④高卒認定試験を受験する
通信制高校・定時制高校は、中退者にも広く門戸を開いています。仕事をしながらでも学べる環境が整っていて、卒業すれば「高卒」になるのがメリットです。しかし、卒業までに数年かかったり、勉強のレベルが大学志願者向きではなかったりする点はデメリットといえます。
全日制高校への進学は、大学進学を見据えた勉強がしやすいのがメリットですが、人によっては年齢などが原因でクラスメイトにとけこみにくい一面があるでしょう。そのため、高校中退時と同じ環境に陥りかねないのがデメリットです。一方、高卒認定試験(以下、高認)受験は、塾や予備校で学力を磨いて大学受験を目指そうという人にうってつけといえます。
自分のペースで合格を目指せるため、早々に資格さえ取れれば、受験勉強に専念できます。
高認の資格を取得する方法
高認は、文部科学省が年2回実施している試験です。合格することで、大学や短大など高等教育機関の受験資格を得ることができます。試験は、中学から高校レベルのマークシート方式のため、大学受験を目指す人からすれば決して難しいものではありません。選択によって科目数は異なりますが、1年以内に8~10科目すべてに合格することも充分に可能です。
高認に合格したあとは、大学受験に向けた勉強に専念でき、非常に効率よく学びを深めることができます。「通信制高校・定時制高校・全日制高校に通う時間がない」「高校に通うことに興味がない」といった場合は、自分のペースに合わせて受験でき、比較的簡単に合格できる高認受験を検討してみましょう。