【高認】中学時代に数学が超苦手だった人へ

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高等学校卒業程度認定試験(以下、高認)で、数学は必須科目になっています。国語、英語、理科、社会の科目で合格点を取っても、数学に合格しなければ「高認合格」を獲得できません。

しかし、「中学生のころからから数学は大の苦手だった」という人は少なくありません。数学の苦手意識を消し去ることは難しいのですが、「高認の数学で合格点を取るだけ」という目標なら、この記事で紹介する攻略法をマスターすれば達成できるでしょう。

高認の数学の特徴

高認の数学には、1)基礎問題と応用問題が出る、2)基礎問題のほうが多く出る、という2つの特徴があります。そのため、解答が容易な基礎問題を落とさないようにすれば、あとは応用問題のいくつかを正答できれば、十分合格点を狙えます。

高認の数学の勉強法

高認の数学の勉強では、基礎問題を重視してください。高認用の問題集を1冊買い、それを3回解けば、基礎問題を解く学力は身につきます。それだけの学力が身につけば、あとは応用問題に挑戦するだけです。

応用問題の解き方を覚えるのには少し苦労が必要ですが、それでも「全部を完璧に覚えなくてよい」と思いながらリラックスして時間をかけて勉強していけば、攻略できるはずです。もし、応用問題の勉強に入って苦手な分野があったら、飛ばしても構いません。もちろん、あとから勉強する必要はありますが、まずは解ける分野から学んでいきましょう。

過去問

ある年の高認の数学に出題された問題を紹介します。問題の直後に答えを記していますが、まずはそれを見ずに解いてみてください。

一次不等式1-2(X+3)<3Xの解を1~4のなかから一つ選べ。

 

1) X<-1

2) X>-1

3) X<1

4) X>1

答えは2です。
この問題を解くには( )を外す必要があります。
( )を外すとこのようになります。
1-2X-6<3X

選択肢をみると、Xが左にあるので、上記の式でもXを左に寄せ、Xが付いていない数字を右に寄せます。
-2X-3X<-1+6
これを計算すると、このようになります。
-5X<5

左右に「-1/5」を掛けると、左側が「X」だけになりますが、このとき「-を掛けると不等号の向きが入れ替わる」ことに注意してください。

その結果、このようになります。
X>-1
したがって、答えは2になります。

次のデータは、ブルーベリーの実の収穫量を5本の木で調べたものである。

4㎏、7㎏、11㎏、10㎏、8㎏

このデータについての記述として誤っているものを次の1~4のなかから一つ選べ。

 

1)中央値は8㎏である

2)平均値は8㎏である

3)範囲は7㎏である

4)第1四分位数は7.5㎏である

 

答えは4です。

中央値とは、その言葉とおり「真ん中の数字」です。データを軽い順に並べると「4㎏、7㎏、8㎏、10㎏、11㎏」となり、真ん中に8㎏がきます。したがって1)は正しいので選択から外れます。

平均値は、5個のデータをすべて足して5で割ると算出されます。

次の計算式を解くと答えが出ます。
(4+7+11+10+8)÷5=8
したがって、2)は正しいので選択から外れます。

範囲とは「データの最大値と最小値の差」のことです。5つの数字のうち、最大値は11㎏で、最小値は4㎏です。その差は7㎏になるので3)は正しく、選択から外れます。

第1四分位数は少し難しい考え方です。以下の項目を覚えておいてください。
・第1四分位数:下位のデータの中央値
・第2四分位数:中央値
・第3四分位数:上位のデータの中央値

下位のデータとは、中央値より小さいデータのことです。
上位のデータとは、中央値より大きいデータのことです。
「四分」という名称ですが、第1、2、3しかありません。

データを小さい順に並べるとこのようになります。
4㎏、7㎏、8㎏、10㎏、11㎏
第1四分位数は、下位のデータの中央値です。下位のデータは4㎏と7㎏で、その中央値は5.5㎏になります。

計算式は次のとおりです。
(4+7)÷2=5.5

第1四分位数は5.5㎏ですが、4)は「第1四分位数は7.5㎏である」と書いてあるので、これが間違っています。したがって4)を選択します。

まとめ

高認の数学では、基礎問題さえしっかり押さえておけば、あとは「少しの応用力」で十分合格点に届きます。そのため、数学の勉強は基礎問題を繰り返し解いて、ケアレスミスをゼロにすることに力を注いでください。

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