高卒認定試験に合格しても高卒扱いにはならない!メリットやデメリットを解説

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高校を中退した人や進学自体を諦めた人など、さまざまな理由から学歴が中卒の方も大勢います。そのような方のなかには、学歴を高卒にしたいと考えて高卒認定試験を受けようとしている人もいるでしょう。

実は、高卒認定試験に合格しても高卒扱いにはなりません。そこでこの記事では、高卒認定試験のメリットやデメリットを解説し、高卒認定試験はどのような場合に受けるべきなのか明らかにします。併せて高卒認定試験と混同しがちな高卒資格との違いも紹介します。



高卒認定試験とは?

高卒認定試験の正式名称は高等学校卒業程度認定試験で、文部科学省が主催している国家試験です。合格すれば高校卒業と同じ程度の学力があることを証明できます。マークシート式の試験で、合格率は45%ほどあるため難易度はそれほど高くありません。

基本的な学力が身についていれば合格できるとも言われています。かつて大学入学資格検定と呼ばれていたことからもわかるように、合格すると大学入学資格を得られます。ただし、高校卒業の資格を得ることはできず、学歴は中卒のままです。

高卒認定試験のメリットとデメリット

高卒認定試験にはメリットやデメリットがあるため、ここで確認しておきましょう。

メリット

高卒認定試験に合格するためには8〜10科目を受験しなければならず、一見すると大変そうに感じるかもしれません。しかし、実際のところ試験内容は難しいものではなく、中学生〜高校一年生程度の学力があれば合格できるとも言われています。

高校を中退した人や進学を諦めた人のなかには学力に自信のない方も多くいますが、そのような方でも十分合格できるレベルです。また、受験のために高校に通う必要はなく、うまくいけば半年ほどで資格を取得できるのもメリットです。

受験料は8,500円で、資格取得のための費用も抑えられます。合格すれば大学入学資格を得られるだけでなく、幼稚園教員資格認定試験や小学校教員資格認定試験など、一部の国家資格の受験もできるようになります。

デメリット

大きなデメリットは、やはり学歴が中卒のままである点でしょう。高卒認定試験に合格後、大学や専門学校などに進学したとしても中退すれば学歴は中卒となります。また、高卒認定試験に合格しても、就職で有利にならない場合もあるでしょう。

例えば、給与面でも高卒と同等にはならない可能性が高くなります。昇進スピードも遅くなる可能性があるでしょう。中卒では入社できない企業も多数あります。

高卒認定試験と高卒資格の違い

高卒認定試験と間違いやすいものに高卒資格があります。ここで両者の違いを確認し、自分の目的にはどちらが向いているのか理解しましょう。

最終学歴

高卒認定試験に合格した場合の最終学歴があくまでも中卒であるのに対して、高卒資格は取得できれば高卒となります。ただし、高卒認定試験に合格後、大学に進学して無事に卒業すれば最終学歴は大卒となります。
そのため、大学進学を前提としている場合は、高卒資格を取得するよりも高卒認定試験を受験したほうがメリットも大きいでしょう。

試験の有無

高卒認定試験には試験があり、それに合格しなければ大学入学資格を取得することはできません。しかし、試験は年に2回あるため、うまくいけば短期間で資格が取得できるでしょう。

一方、高卒資格は試験を受けるのではなく、規定の単位を取得する形となっています。定時制高校や通信制高校に通いながら自分のペースで単位を取得するため、資格を取得するまで時間がかかります。

費用

高卒認定試験は、交通費などを含めて一万円以内で資格取得することも可能です。一方高卒資格は、定時制高校や通信制高校に通うための学費が必要となり、高卒認定試験よりも費用は増えるでしょう。

公立高校なら年間2万円程度のところもありますが、相場は6万円程度となっています。また、高卒認定試験も予備校などに通って試験対策をする場合は、さらに費用がかかります。場合によっては、定時制高校や通信制高校の学費よりも高くなるでしょう。

まとめ

高卒認定試験に合格しても高卒扱いにはなりません。しかし、試験内容が比較的やさしいうえに、費用を抑えて短期間で取得できるメリットがあります。

大学入学の資格が得られるため、大学進学を予定している方には高卒資格よりもおすすめです。受験できるようになる国家資格もあるため、高校を卒業していない方は受験を検討してみてください。



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