【高校中退後の留学】高認に合格すれば海外の大学に進学可能?
さまざまな理由があって高校を中退したものの、留学の夢をあきらめきれない人はいませんか?また、高校中退後の道筋を立てようと海外留学を検討する人も多いのではないでしょうか。ここでは、高校中退から海外の大学を目指す方法についてわかりやすく解説します。
高認合格で海外の大学入学へのハードルは低くなる
海外の大学に入学するのは、決して簡単なことではありません。なぜなら、大学ごとに定められている入学条件は厳しく、「条件を満たしていれば大丈夫」と言い切れないからです。高校を中退した人は、海外の大学に入学するハードルがより高くなります。高校を中退した場合、「日本の高校を卒業している」という条件を満たすことが必要です。
そのために、ぜひ検討してもらいたいのが高卒認定試験(以下、高認)を受けて資格を取得すること。高認は、文部科学省が実施している資格試験です。高認に合格すれば、「高校を卒業した人と同等以上の学力がある」と認定されることになります。
高認に合格すれば、日本の大学や専門学校の受験資格を得ることができ、高校を中退したり高校への進学をあきらめたりした人にも進学の道が開かれるのです。かつて、高認が大検という名称であった時代は、アメリカなどの大学でその名が浸透しておらず、入学基準を満たす資格として認められないケースもありました。
しかし、今では、高認の名が知られるようになっています。海外でも認められやすくなっているため、「高校卒業」という入学条件を満たせるケースが多くなっているのです。
学力・英語力ももちろん問われる
高認を取得したからといって、必ずしも「その人の実力が保障される」というわけではありません。TOEFLやIELTSといった英語テスト、ACT、SATといったテストの結果を提出したり、入学後に受ける英語や数学などのテスト結果次第で大学準備プログラムや高校卒業資格コースへの変更を言い渡されたりするケースもあります。
つまり、高認合格後も自らの学力・英語力をしっかりと磨いておかけなければ、大学の入学を取り消されてしまう事態もありえるのです。しかし、大学準備プログラムへ回されたからといって絶望する必要もありません。なぜなら、その名の通り大学入学へ向けたプログラムだからです。
大学で指定されている成績を修めることができれば、大学の正規学部への入学が認められます。つまり、「大学準備プログラムでの学びが許された」ということは、大学入学にかなり近づいているのです。あきらめずに、学力・英語力を磨いていきましょう。
留学のための中退はおすすめしない
「どうせ海外の大学に入学して箔をつけるのだから日本の高校卒業資格はどうでもいい」などと、高校を安易に中退することはやめておきましょう。なぜなら、高認を取得したからといっても、すべての大学で入学条件を満たせるわけではないからです。特に、有名大学や大きな総合大学では、高校の成績が問われるケースが多数あります。
高卒と同程度の資格があったとしても、高校の成績を出せないのでは、第一次審査の段階で振り落とされてしまうかもしれません。また、高校での活動内容や高校の先生からの推せん状などが審査上で大きなウェイトを占める場合もあります。留学するからと高校を中退してしまうと、非常に不利になる可能性が高まるため、注意しましょう。