高卒認定試験(旧大検)での全科目合格=大学受験の資格が得られる?

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高校を中退したり、高校への進学をあきらめたりした場合、最終学歴は「中卒」です。中卒の人には、大学受験の資格が与えられません。「この状態から何とか脱却したい」と考える人にとっての選択肢の一つが、高卒認定試験(旧大検)を受けることです。

しかし、「高卒認定試験を受けるためにも何かしらの条件があるのでは?」「受験できないケースがあるのでは?」と不安を抱いている人も多いのではないでしょうか。ここでは、高卒認定試験(以下、高認)の受験条件や大学受験の資格を得る条件について詳しく解説します。

高認を受験するための条件は「年齢」と「学歴」だけ

「高認を受けるために厳しい条件があるのでは?」と考えているのなら、心配無用です。高認を受験するためのハードルは、決して厳しいものではありません。高認の受験条件として定められているのは、「年齢」と「学歴」だけです。具体的には以下のような内容になります。

・受験する年度内(受験する翌年の3月31日まで)に満16歳以上の人
・高校卒業資格を持っていない人

「何をどれだけ勉強したか」が問われるのではなく、「高校卒業資格を持っていない人に向けた試験」ということを受験条件として明らかにしているわけです。高認は、入学試験などとは異なります。受験生同士を互いに競わせ、振り落とすためのものではありません。高等教育機関への進学、就職のチャンスを広げることを目的に行われているのです。

ただし「大検」で全科目合格している場合は受験できず

受験するための条件が「年齢」と「学歴」だけのため、現役の高校生でも受験できます。高認の前身である大検では、全日制高校に在学中の生徒の受験資格がありませんでした。しかし、高認制度に変わってからは、定時制・通信制高校の生徒と同じく、全日制高校の生徒にも受験資格があります。

ただし、大検時代の試験で全科目合格している人には受験資格がないことは注意しておきましょう。同じ試験に合格しているとみなされるため、「受ける必要がない」というわけです。もし、大検時代に一部の科目だけ合格しているなら、残りの科目を受けることは可能です。大検時代に合格している科目の試験は免除されますので、確認しておきましょう。

大学を受験する資格が得られるのは「満18歳の誕生日の翌日」から

高認で全科目合格できた場合、即大学受験の資格が得られると思うかもしれません。しかし、実は「高認の全科目合格=大学受験資格者」というわけではないのです。高認に、全科目合格して高認資格を与えられても、本人が満18歳の誕生日を迎えた翌日以降でなければ、合格者としては認められません。

そのため、満16歳以上となり高認で全科目合格したからといっても、すぐに大学受験資格を得られるわけではないのです。「同級生よりも早く大学進学を果たす」ということはできないため、注意しておきましょう。

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