【高認合格ナビ】高校在学中でも高認を受験できる？高校生からの疑問に回答します

「高校に在学しているものの、先行きがはっきりせずもやもやしている」「高卒認定試験（以下、高認）の名前は知っていても、実際にどのような試験なのかわからない」といった現役高校生の声が寄せられています。現役高校生は、他にも以下のような疑問を抱いている人も少なくありません。

・高校在学中でも高認を受けられるのか
・高認に合格しさえすれば大学を受験できるのか
・高認に合格した段階で高校を中退してもいいのか

ここでは、さまざまな疑問にわかりやすく回答し、高校生の皆さんの行き詰まり感を解消するためにお手伝いしたいと考えています。進路について悩んでいる現役高校生の一助となれば幸いです。

現役高校生でも高卒認定試験を受験できますか？

高認の受験条件は、年齢と学歴だけです。全日制高校・通信制高校・定時制高校のいずれに在籍していたとしても、「受験しよう」という試験のある年度中に満16歳になるのであれば、受験することができます。かつて、高認の前身の大検時代には、全日制高校に在籍中の高校生は受験できませんでした。しかし、平成17年度から始まった高認では、高校卒業を持っていない人に等しく受験資格が与えられています。

全日制高校に在籍していながら不登校などの理由があり、単位が取得できない可能性がある場合は、高認に合格することで留年・中退を回避できる可能性もあります。また、高校ですでに修得している単位に関しては、高認試験を受ける必要がありません。修得した単位を確かめるためには、在籍する高校で「単位修得証明書」を取り寄せることが必要です。

免除される科目がはっきりすれば、余計な勉強を省くことができます。「単位不足で卒業できないかもしれない」という場合は、特に注意しておきましょう。

高卒認定試験に合格しさえすれば大学を受験できるのでしょうか？

高認は、試験を受ける年度内に満16歳以上になる人です。一方、大学受験の資格を得られるのは、満18歳の誕生日の翌日からとなっています。つまり、高認ですべての科目に合格したからといって、すぐに大学を受験できるわけではないのです。高認合格の効力が発揮されるのは18歳を迎えてからのため、「高認合格＝大学受験可能ではない」ということを覚えておきましょう。

近年では、教育上の例外措置として、満17歳を迎えた学生に飛び級を認めるケースがあります。しかし、この制度を提示しているのはごく一部の大学だけ。さらに、特に優れた資質を有すると認められた場合だけです。高認合格だけでは、この条件を満たせません。

高卒認定試験に合格した段階で高校を中退するという選択肢もありますか？

「高認に合格した段階で、高校を中退する」という人も少なくありません。しかし、「高認合格＝高校卒業」というわけではないのです。高認は、あくまで高校卒業者と同等以上の学力を有すると認めるためのもの。大学受験の資格を得ることができますが、履歴書に記載する最終学歴は「中卒」のままです。

もちろん、高認合格後に大学などの高等教育機関へと進学・卒業すれば、最終学歴は「中卒」ではなくなります。しかし、将来のことをしっかりと熟考したうえで、「1年でも多く大学受験に全力投球したい」と考えるのでもない限り、高校中退は避けるべきでしょう。