【高認】中学時代に「科学と人間生活」が超苦手だった人へ

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高等学校卒業程度認定試験(以下、高認)の「科学と人間生活」を苦手とする人は少なくありません。試験範囲が光、熱、物質、生命、宇宙、地球と、かなり広いからです。これらの分野については中学でも習いますが、「当時から好きではなかった」という人も多いでしょう。

しかし、高認では、試験範囲が広い科目の試験ほど問題の内容が簡単になる傾向があるので、実は「科学と人間生活」は狙い目です。さらに「科学と人間生活」を選択するメリットがもうひとつありますので、攻略法と合わせて紹介します。

1科目少なくて済む

高認の理科は「科学と人間生活」「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」のなかから選択します。「科学と人間生活」を選択すると、あとは「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」のなかから1科目選択すればよく、理科は計2科目を受験するだけで済みます。

しかし、「科学と人間生活」を選択しないと、「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」から3科目選択しなければなりません。3科目を勉強するよりは、2科目で済ませたほうが学習量は少なくすることができます。これが「科学と人間生活」を選択するもうひとつのメリットです。

試験範囲

「科学と人間生活」の試験範囲は、次のとおりです。

(1)科学技術の発展

(2)人間生活の中の科学
ア 光や熱の科学
(ア)光の性質とその利用
(イ)熱の性質とその利用

イ 物質の科学
(ア)材料とその再利用
(イ)衣料と食品

ウ 生命の科学
(ア)ヒトの生命現象
(イ)微生物とその利用

エ 宇宙と地球の科学
(ア)太陽と地球
(イ)自然景観と自然災害

(3)これからの科学と人間生活

化学、物理、生物、地学の要素が入っていて、これだけを見ると「勉強が大変そう」という印象を持つと思います。しかし、高認は「合格させるための試験」なので、試験範囲が広くなると問題の難易度が下がります。過去の高認で出題された問題をみてみましょう。

過去問

過去の「科学と人間生活」の試験で、次のような問題が出ました。

夕日が色付いて見えることについて、次の文中の( )に入る語句として適切なものを、下の1~4のうちから一つ選べ

 

太陽光が空気中の微粒子などに当たると、波長の短い光ほど、よく( )される。そのために、夕方になって太陽光が通る空気層の距離が長くなると、より波長の長い光が目に到達するので、夕陽が色付いて見える。

 

1)吸収

2)反射

3)散乱

4)分散

答えは3です。
光は吸収、反射、散乱、分散します。それぞれ、次のような性質があります。

・光の吸収
光が物質に当たると、光の一部が物質のなかに入り込みます。これを吸収と呼びます。

・光の反射
湖の水面に山が映って見えるのは、山が発した光が水面で反射しているからです。

・光の散乱
光のうち、青い光は空気中の微粒子に当たると、いろいろな方向に反射します。この状態を散乱といいます。赤い光は空気中の微粒子に当たっても散乱せず遠くまでよく飛びます。
夕陽は、それを見ている人と太陽の距離が遠く離れている状態なので、そのため、青い光は散乱されてしまい人の目に届きません。しかし、赤い光は散乱しにくいので、夕陽を見ている人の目に届きます。それで夕陽が赤く見えます。

・光の分散
白色光はプリズムを通過するとさまざまな色に分離します。この現象を分散と呼びます。

この4つの性質を「覚えておくだけ」で、この問題に正答できます。このように「科学と人間生活」は、教科書をしっかり読み込むだけで解ける問題が多く出題されます。

東まとめ

「科学と人間生活」という名称だけで、難しそうと感じてしまうかもしれません。しかし、過去問をひととおり解いてみると「なんとかなりそう」と感じるはずです。高認の「科学と人間生活」では、教科書に載っていることがほとんどそのまま出題されるので、勉強しやすい科目といえます。

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