一体何が違う?高卒認定と高卒資格|それぞれのメリットと自分に合った選び方のコツを紹介
将来に向けて高卒認定や高卒資格の取得を検討している方の中には、両者の違いが良くわからないと思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、高卒認定と高卒資格の概要や違い、取得するメリットなどを解説します。
高卒認定と高卒資格の概要
ここでは、高卒認定と高卒資格の概要を解説します。
高卒認定とは
高卒認定試験は、文部科学省が主催する試験です。合格すると、高校卒業者と同等の学力があると認定されます。
高校進学が難しかった方や卒業できなかった方にとってのセカンドチャンスであり、合格後は大学や公務員試験、国家試験などが受験できるようになります。
高卒資格とは
高卒資格は、高校を卒業したという事実を示す資格です。
最低3年間の高校への在籍が必要で、全日制や定時制では7割以上の出席と一定の成績が求められます。通信制高校では、レポートやスクーリング、単位認定試験を通して高卒資格を得ることが可能です。
高卒認定と高卒資格の違い
高卒認定と高卒資格の大きな違いは、取得方法と最終学歴です。それぞれについて詳しく解説します。
取得方法
高卒認定は、文部科学省による「高等学校卒業程度認定試験」に合格すると取得できます。試験科目は国語、数学、英語、地歴、公民、理科(2〜3科目選択)です。
高卒資格は高校卒業が必要で、3年以上の在籍や必要単位の取得、特別活動への30時間以上出席が要件となります。
最終学歴
高卒認定の合格者は、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められますが、最終学歴は「中卒」です。履歴書には資格の欄に「〇〇年〇月高等学校卒業程度認定試験合格」と記載します。
一方、高卒資格は実際に高校を卒業したことを示す資格で、最終学歴は「高卒」です。
高卒”認定”を取得するメリット
高卒認定は学校に通わなくても試験に合格すれば取得できるため、短期間で取得可能です。高卒資格の取得には最低3年かかるため、大学受験資格を得るためであれば、高卒認定を取得するのが効率的です。
また、高卒認定試験の受験料は4,500〜8,500円であり、参考書や問題集代を含めても手頃な費用で認定を得られます。
高卒”資格”を取得するメリット
高卒資格の取得は、高校生活を通じて学力だけでなく人生経験や仲間との交流が得られるメリットがあります。
また、就職ではコミュニケーションスキルが求められることが多く、学力以外の人生経験を積むことは就職活動でも評価されます。
高卒認定と高卒資格のどちらを取得するか迷ったら
高卒認定と高卒資格のどちらを取得するか悩む場合は、自分の目標や状況を考えることが重要です。
高卒認定は比較的短期間で取得でき、進学や資格試験の準備に時間をあてられます。金銭面やライフスタイルの面から通常の高校に通うのが難しい場合は、通信制高校で自分のペースで卒業を目指す選択もあります。
どちらもメリットとデメリットがあり、重要なのはなんのために取得したいのかを考え、自分にとって最適な選択をすることです。
高卒資格を最短で取得する方法
高卒資格を取得したいものの、すでに働いており全日制の高校に通えない方も多いでしょう。高卒資格を最短で取得するためには、以下3つの方法があります。
定時制高校に通う
定時制高校は、夕方あるいは夜から授業が始まる学校で、働きながら高校に通えます。
仕事が終わったあとに学校に通うため、時間的な制約があるものの、しっかりと3年間通学すれば卒業できます。
高校中退者は、中退した学校から「単位習得証明書」を取得することで、習得済みの単位を短縮しての卒業が可能です。
通信制の学校に通う
通信制高校は毎日の登校が不要で、レポートやテストは郵送やパソコン通信で行ないます。
通学の手間が省けるため、自分のライフスタイルやペースに合わせて学習でき、効率良く高卒資格の取得が可能です。
高卒認定資格を取得して大学へ進学する
高卒認定資格を取得後大学へ進学すると、最終学歴が大卒になります。
大学に進学して特定の分野で学びたい方や、最初から大卒資格を目指す方にとっては、高卒認定資格取得が合理的な選択となります。
まとめ
高卒認定は比較的短期間で取得でき、最終学歴は「中卒」です。合格すると大学や公務員試験、国家試験などが受験できるようになります。
一方、高卒資格は高校卒業が前提で、最終学歴は「高卒」です。取得まで最低3年はかかりますが、学習や特別活動を通じて人生経験も積めるのがメリットです。
自分の将来の目標や状況を考慮してどちらを取得するか決めましょう。