「高卒認定試験は簡単」って本当?

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高卒認定試験は「簡単だ」という人がいます。それは、本当のことであり、間違った情報でもあります。高卒認定試験は「基礎中の基礎」しか出題されません。つまり、難しい問題は出ないので簡単といえるのです。しかし、基礎を身につけていない人は、まったく歯が立たないでしょう。つまり、そのような人にとっては難しい試験になります。

ところが基礎を身につけることは、簡単です。基礎的な問題は、理解することも暗記することも難しくないからです。高卒認定試験を受ける前に基礎を身につけて、「簡単だ」と思えるようにしておきましょう。

例えば数学ではこのような問題が出ます

高卒認定試験では、例えば次のような問題が出ます。これは2018年度の数学に実際に出た問題です。

Aからx2+2x-5を引いたら2x2-4x-1になった。
このときA=(ア)x2-(イ)x-(ウ)である。
ア、イ、ウを求めよ。

この問題は「x2はx2どうしで計算する」「xはxどうしで計算する」という基礎がわかっていれば、あとは単純な足し算と引き算をするだけです。

まずは以下の計算式を書きましょう。

・(ア)x2-(イ)x-(ウ)-(x2+2x-5)=2×2-4x-1

そして以下の三つの式を解くだけで解答できます。

・(ア)x2-x2 =2×2
・-(イ)x- 2x=-4x
★-(ウ)-(-5)=-1

したがって(ア)は3、(イ)は2、(ウ)は6となります。
「A=(ア)x2-(イ)x-(ウ)」となっているので、(イ)と(ウ)の前に「-(マイナス)」をつけるのを忘れないでください。
また★はひっかけで、「x2+2x-5」のxが付いていない数字は「-5」なので、「-5」を引くということは「-(-5)」になります。

高卒認定試験では100点を取る必要はありません。大体40~45点ぐらい取れば、合格できます。したがって、仮に高卒認定試験で難しい問題が出たとしても、必ずしもそれに正答する必要はなく、上記のような基礎的な問題を「取りこぼさない」ようにすればよいのです。

高校1年生用の教科書が理解できれば「簡単」

文部科学省は高卒認定試験の出題範囲について「高等学校入学者が使用している教科書」としています。高校入学者が使用する教科書は高1生が使うので、高卒認定試験の問題は、中学を卒業した人が理解できる内容に限られるわけです。

何回かにわけて合格すればいいから「簡単」

もうひとつ「高卒認定試験は簡単である」といえる理由があります。高卒認定試験には、1)何回でも受験できる、2)一度合格点を取った科目については次から受験しなくてよい(合格した権利の有効期限はない)、というルールがあることです。

高卒認定試験は、国語、地理歴史、公民、数学、理科、英語の6教科のなかから、8~10科目を選んで受験し、すべてに合格しないと「高卒認定試験合格」とはなりません。

8~10科目を一度の試験で一気に合格することは、簡単なことではないかもしれません。しかし、1回の試験で2~3科目に合格することは難しくないでしょう。高卒認定試験は1年に2回開催されるので、半年に3科目ずつ勉強して受験すれば、3~4回の受験で「完全制覇」できます。

まとめ

高卒認定試験は「合格させるための試験」といわれています。「落とす試験」と異なり、素直な問題が出ます。したがって受験者は、1科目ずつ確実に勉強していけばよいのです。「コツコツやれば必ず結果がついてくる」と信じて勉強していってください。

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