高卒認定試験(高認)の地理の出題範囲は?過去問から読み解く傾向と対策

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高卒認定試験の地理歴史の教科は必須試験科目です。
中でも地理は日本史との選択が可能で、地理が得意分野である方にはおすすめです。

高認試験における地理の出題範囲はどこからどこまでなのでしょうか?
過去問などから出題傾向が分かるのでしょうか?

高認試験の受験を検討している方は、ぜひご一読ください。

高認試験の地理はAとBがある

高認試験の受験科目の中には地理があります。
この地理科目にはAとBがあり、受験当日に選択することが可能です。
地理A・Bはいずれも、設問に応じて地図や統計資料といったデータを読み取る問題が中心となります。

「どちらが難しい?」というような難易度に関する質問も多く見受けられますが、難易度に大きな差はなく、問題をきちんと把握し、設問に添えられた地図や資料を読み取ることができれば答えられる問題が多いのが特徴です。

ただし、地理Aは自然環境や現代の生活、文化など基本的な設問が多いことに対し、地理Bは地理Aの範囲から視野を広げ、さらに掘り下げた設問が多いのが特徴です。

平たくいえば「地理Aは広く浅く」「地理Bは範囲を広めて、考える力をプラス」というような位置づけでよいでしょう。

例年の出題範囲と傾向(AとBの違い)

地理はA・B共に大設問が5つあり、その中で小問題が20問設定されています。
1問につき配点は5点、8問正解で合格ラインと覚えておくと良いでしょう。

例年の出題範囲から検証すると、世界の生活や文化の多様性に関する問題や、自然環境と防災、身近な地域の自然と生活というように、一般教養に近い感覚で解ける設問が多いことが分かります。

また、問題に添えられた統計資料や地図を読み取って答える問題が多い傾向があります。
特に、中学校で習った地図に関する用語(正距方位図法・メルカトル図法のほか、緯度・経度などの用語)などが出題されることもあります。

地理Bの場合、地理Aと同様の設問にプラスして、世界の産業や特定の地域について、ピンポイント的な出題がなされます。

試験に向けた対策

地理の試験問題はA・B共通となっていることと、図表や地図といった問題のヒントとなる資料が多いため、ページ数が多い特徴があります。
暗記をほぼ必要とせず、設問に添えられた情報量の多さに助けられる「ラッキー教科」ともいえる内容なのです。

その反面地理では、A・B問わず膨大な情報(図表や地図、あるいは設問など)を読み解く力がないと、解き進めることができません。
試験対策としては、中学校からの地理分野の教科書を読みなおすことや、過去問を解くことをおすすめします。

先にも触れましたが、「正距方位図法・北半球と南半球の関係・時差」に関しては高頻度で出題されますので、基本をしっかり覚えておくことが大切です。
「日本を中心とした世界の時差」はマスターしておくと便利です。

これに付随して、「日本からマイナス8時間の時差があるのは、フランスやドイツ」「ドイツは地図上ではここ」というように、場所まで覚えておくとより理解度が深まります。

どちらを選べばいい?

難易度的にはA・Bとも変わりません。
地理Bは若干ですが、暗記といった知識を要するほか、ピンポイントに掘り下げた問題なども出題されます。
市販の問題集などはA・B問わず網羅したものが多く、問題集の内容を7~8割回答できれば、A・Bいずれの受験も問題ないと思われます。

地理は試験当日にA・Bを選択することができます。
試験問題を見てから決めても構いません。
ただし、出題の傾向からみると広く浅くのAの方が解きやすいかもしれません。

ここで注意点があります。
50分という限られた試験時間内でA・Bいずれの問題に取り組むかを決める必要があります。
「問題を一通り見てから決める」というスタンスでは、最終的に「問題を解く時間」がなくなることも。

試験問題のページ数が多いことから、問題を解く自信がないという方は、迷わず地理Aを取り組みましょう。
地図やグラフや数値というような統計資料、時差など「なかなか覚えられない」「問題用紙に書かれていることが理解できない」という方もいるかもしれません。

実は、地理A・Bいずれも問われることは「教養程度」の知識です。
中には「資料を読まずとも解ける問題」も存在します。

過去問題を解くことや中学校の教科書や資料集などを読み返すことを中心に勉強するほか、ニュース番組などもチェックし、時事問題などにもアンテナを張り巡らせておきましょう。



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