中卒のデメリット解消のため高卒資格を目指そう
文部科学省と厚生労働省が発表するデータから計算すると、2020年度における最終学歴が中卒の割合は、約4.8%。義務教育は中学校までとはいっても日本人の中では極めて少数派になっているのが現状です。中卒のまま社会に出た場合、どういったデメリットがあるのでしょうか。今回は中卒のデメリットをクリアする方法についてご紹介します。
中卒のデメリットとは
中卒で社会に出たり、高校中退で最終学歴が中卒のままであったりした場合、社会ではさまざまなデメリットが考えられます。
①就職が厳しい
中卒の求人募集は非常に少ないのが実情です。高校中退であっても、最終学歴は中卒となるため、求人数だけでなく、募集があったとしても職種が限定されていて、思うような仕事ができない可能性があります。
厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査」によると、中卒で正社員として働く割合は35.4%でした。高卒56.3%、大卒80.9%なのに比べると、差が大きく開いていることが分かります。
一方で、非正規労働者の割合は、高卒43.2%、大卒19.1%に対して、中卒は64.0%と半数以上です。これらを踏まえると、中卒の就職が厳しいことがうかがえるでしょう。
※数値は、2018年度
②資格取得が難しい
国家資格などの中には、受験資格が高卒以上の学歴が必要なものも少なくありません。例えば、栄養士のように厚生労働大臣指定の栄養士養成施設(大学・短大・専門学校)を卒業しなければならなかったり、介護福祉士では3年以上の実務経験が必要になっていたり、中卒で資格取得を目指すとハードルが高くなることがあります。
高校に進学せずに、中卒のまま社会で活躍したくても、資格取得のための条件を満たすまでに時間がかかって遠回りになる場合が多いのです。
③大学や専門学校に進学できない
中卒や高校中退のままでは、大学や短大、専門学校などには進学できません。中卒で一度社会に出たけど大卒の学歴を手に入れたい場合、高校進学からスタートしたのでは、全日制でも最短3年の月日がかかってしまいます。
デメリットを解消する方法
中卒のデメリットを解消するには、高卒認定試験に合格するのが一番の近道です。高認試験は、合格しても最終学歴が高卒になるわけではありません。しかし、高校卒業程度の学力を証明することができ、大学を受験するための資格も得ることが可能です。
高認試験は、大学受験に比べれば基礎的なものが多くなっています。また、しっかりと受験勉強を積み重ねれば、最短4ヵ月程度での合格も可能です。さらに、高認は一度の試験で全科目を合格する必要はありません。一部の科目に合格して、残りは次の試験で最長5年かけて合格していく方法もあります。
まとめ
中卒で社会に出ると、就職や資格、学歴面で大幅にデメリットを抱えたままになります。自分にあった職業や就職先を手に入れるためにも、高卒と同じように扱ってもらえる高認合格を目指していきましょう。