高校中退(中卒)でも高卒認定(高認)資格を取れば弁護士になれる?

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法律のプロとして法廷で活躍する弁護士は、高い地位と収入を得ることができる職業の1つです。

しかし、高卒認定を合格すれば中卒や高校中退でも、弁護士になるのは可能なのでしょうか?

司法試験を受験するための2つのルート

弁護士になるには司法試験に合格する必要があるのですが、司法試験の受験資格は誰でも受けられるものではありません。

1つ目のルートは、四年制大学卒業後に法科大学院(ロースクール)に進学し、その課程を修了することで受験資格が得られます。
2つ目は年齢、学歴不問で司法試験の受験資格が得られる、司法試験予備試験(以下予備試験)という制度を利用する方法です。

つまり、中卒でも高校中退でも関係なく、司法試験に挑戦できるため、高卒認定資格を必ずしも取る必要はありません。

司法試験予備試験のメリット・デメリット

学歴不問で受験制限がない予備試験ですが、次のようなメリット、デメリットがあることを心得ておきましょう。

学費が安く済むのが最大のメリット

中卒、高校中退で予備試験から司法試験を目指すなら、高卒認定試験を受験する必要がないのは確かです。
しかし、大学卒業と同等の法律知識が必要な予備試験を、独学で挑戦するのは無謀なので、専門のスクールに通って法律知識を学ぶ必要があります。

四年制大学と違い、予備試験のスクールに通う期間は自由なので、大学と比べると学費を大幅に抑えられます。
スクールの学費はおよそ150万円の学費で済み、経済的に不安がある方にとって大きなメリットといえるでしょう。

予備試験そのものが難関

試験内容は、法律基本科目や一般教養に関する短問式試験と論文式試験、試験官の法律に関する質問に答える口述試験の3つです。

法科大学院修了と同等の高い法律知識が問われることから、合格倍率は単問式で20%前後、論文式と口述試験でそれぞれ4%というかなりの狭き門といえます。

法科大学院よりも時間がかかる場合も

四年制大学でみっちり法律を勉強した人と比較すると、予備試験組は法律の知識がかなり低い状態です。
そのため、予備試験に合格したとしても、本番の司法試験を受験できるレベルになるまでに時間を費やすことも珍しくありません。

弁護士になるためには、膨大な勉強量をこなす時間が必要ということを心得ておきましょう。

弁護士を目指す人が高認資格を取るメリット

四年制大学で法律を学び、法科大学院に進学することが、司法試験への最短ルートといえます。
大学と法科大学院に通う場合、数百万以上の膨大な学費が必要になることは確かです。

しかし、弁護士になる目標を速く達成したいなら、高卒認定試験を受験し、大学に進学することも選択肢の1つといえるでしょう。



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