高校中退を後悔しても始まらない「前に進もう、高認試験で」

「高校中退を後悔しても始まらない「前に進もう、高認試験で」」サムネイル画像

高校を中退した人には、よほどの理由があったはずです。さまざまな問題が一気にのしかかり、嵐に巻き込まれるように辞めてしまった人もいるでしょう。後悔することも、恨むことも、無念に感じることもあるでしょう。しかし、それはもう過去のことです。

もし社会人になっても高校中退のことを「忘れ物」のように感じていたら、高等学校卒業程度認定試験(以下、高認試験)に挑戦してみてはいかがでしょうか。決して簡単な挑戦ではありませんが、それだけに合格したときの達成感は大きく、後悔も恨みも消え去るでしょう。

後悔する必要も恨む必要もない

高校中退を後悔するのは「あのとき、もっと我慢すべきだった」「高校くらい出ておくべきだった」と感じるからでしょう。しかし、それは、やむを得ない決断だったのではないでしょうか。

10代というものは、なかなか正しい判断ができません。合理的なアドバイスを受けるとむしろ反発したくなります。その感情はどうしようもないものです。だから、高校中退を後悔する必要はありません。

高校中退について誰かを恨んでしまうのは「あれほど追い詰められなければ辞めなかったのに」と感じるからでしょう。しかし、実際は自分が、誰かに追いつめられる状況をつくっていたかもしれません。だから、誰も恨む必要はありません。

今はただ、社会人として成功することに力と気持ちを注いだほうがいいでしょう。日本は学歴重視社会であり、高校中退者に冷たいところがあるので、仕事で挽回するしかありません。

それでも後悔がやまない人は、文部科学省が行っている高認試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。

高認試験に挑戦してみる

高認試験は中卒者や高校中退者が、大学受験に挑戦するための試験です。大学入試は原則、高校を卒業した人しか受けることができませんが、高認試験に合格すれば入試を受けることができます。

高認試験に合格しても大学入試を受ける権利が得られるだけで「高卒」にはなりませんが、大学に入学して卒業すれば「大卒」になることはできます。大卒になれば、高校中退への後悔や恨みは薄まるのではないでしょうか。

大学受験に挑戦しなくても価値がある

大学に入る必要性を感じていない人でも、高校を中退した人が高認試験を受ける価値はあると思います。高認試験の科目数は選択の仕方によって8~10科目になり、すべての科目で合格点を取らないと「高認試験合格」になりません。問題は基礎レベルですが、8~10科目も学習することは簡単なことではありませんので、数年かけて合格する人もいます。

それだけに高認試験合格を果たしたとき、大きな達成感が得られます。その晴れやかな気持ちは、高校を中退したことの後悔や恨みを吹き飛ばしてくれるでしょう。

もし就職活動や職場で「中卒」という理由でつらい思いをしていたら、高認試験合格は「学歴のようなもの」とみなされるので、ぜひ挑戦してみてください。企業の社長や採用担当者は、高認試験合格には相当な努力が必要であることを知っているので、高認試験合格者をそれなりに評価してくれるでしょう。

まとめ

高校を中退した人は「社会は冷たい」と感じているかもしれません。しかし、大卒の人も「社会はつらい」と感じています。社会は誰にとっても厳しい場所です。

けれども、高校を中退した人のなかには「高校中退だから余計につらい」という気持ちを持ち続けてしまう人がいます。高認試験に合格すると、そのネガティブな気持ちをなくすことができるでしょう。高認試験に合格すれば、自信を持って履歴書に「高等学校卒業程度認定試験 合格」と書くことができます。その一行があるだけで、自分を誇ることができます。

関連記事

カテゴリー

アーカイブ