中卒で高卒認定に合格するメリットとは?社会でもっと活躍するために
「中卒資格のまま社会で働いている」「高校には行っていないが、将来について考えている」など、中学卒業者や高校中退の方の中には、就職や進学などで高卒資格の必要性を感じる場合も少なくありません。中卒者でも、高卒資格と同じように社会で認めてもらえる試験があります。それが「高卒認定(高校卒業程度認定試験)」です。
将来を考える中卒者に、ぜひご紹介したい高卒認定についてポイントをまとめます。
中卒から高卒認定にチャレンジしよう
中学を卒業したままの方はもちろん、高校を中退した方も最終学歴は「中卒」です。中卒と高卒とでは、就職や昇進、資格試験などで不利になる場面も少なくありません。高卒認定とは、中卒で高校に通わなくても高校卒業と同等以上の学力があることを公的に証明できる試験です。合格すれば、次のような3つのメリットが手に入ります。
メリット①進路が広がる
2004年まで高卒認定試験は「大検(大学入学資格検定)」と呼ばれていました。中卒者や高校中退者が試験に合格すると、大学受験の資格が与えられるため、大学や短大、専門学校への受験にチャレンジできます。大検の流れを引き継いだ高卒認定も、高卒資格がなければ大学進学をあきらめなければならない方たちにチャンスを与える試験です。
高校に通学しなくても、働きながら高卒認定の試験勉強を続けて合格すれば、大学受験にチャレンジできます。大学に合格して卒業に至れば、最終学歴は「大卒」となるため、応募できる進路が広がるでしょう。
メリット②就職が有利
高卒認定に合格すると、就職の採用試験で高卒資格と同様の扱いを受けることが期待できます。実際に、高卒認定者を高卒資格と同等と扱う企業や自治体も増加傾向です。2013年1月発表の文部科学省の調査によれば、高卒認定合格者について、採用試験で高卒資格と同等とした割合は企業で25.9%、自治体では44.9%でした。
前回の調査の企業21.2%、自治体38.3%と比較すると増加しています。高卒認定に合格しても中卒や高校中退と同じく学歴は「中卒」です。しかし、高卒と同じように採用試験にチャレンジできるチャンスが広がっていることは、大きなメリットといえます。
メリット③資格試験に受験できる
国家資格の中には、高卒認定合格で高卒の学歴が必要な国家試験を受験できるものがあります。例えば小学校教員試験や保育士試験などが代表例です。資格の中には、保育士や衛生管理者のように一定期間以上の実務経験が必要なものもありますが、高卒資格がなくても国家資格の受験資格をクリアできるため、仕事の幅がおおいに広がるでしょう。
まとめ
中卒者が高卒認定にチャレンジして合格すれば、大学受験などの進路や企業・自治体への就職、資格取得などで大きなメリットがあります。なんらかの事情で「高校に行けなかった」「中退した」という方も、将来の可能性を広げるために、高卒認定を活用してみてください。