【高校生必見】夏休み明けに学校に行きたくない場合の対処法とは

夏休み明けに「学校に行きたくない」と感じる高校生は、決して少なくありません。夏休みは自由な時間が多いため、時間を拘束される学校生活に戻れば、心や体がついていかず悩んでしまうこともあります。
この記事では、その理由や具体的な対処法を解説するとともに、学校に通う以外の選択肢として「高卒認定試験」について紹介します。夏休み明けに学校に行きたくないと感じている方は、自分に合った対処法を見つけるヒントにしてください。
夏休み明けになぜ「学校に行きたくない」と感じるのか

夏休み明けに「学校に行きたくない」と感じるのは、多くの高校生が経験する自然な感情です。
まずは、夏休み明けに学校に行きたくないと感じる、おもな理由について見ていきましょう。
夏休みとのギャップに心が追いつかない
夏休みは、自由に使える時間が多いため、生活リズムが乱れてしまうケースが多いです。夜遅くまで起きていたり、朝は遅くまで寝ていたりと、昼夜逆転の生活をしてしまうことも珍しくありません。
しかし、学校が始まると朝早く起きて集団行動をする生活に戻らなければならず、この切り替えが体や心に大きな負担をかけます。その結果、朝起きるのがつらくなり、学校に行きたくないと感じてしまうのです。
学校生活に不安がある
学校での人間関係が原因で、登校をためらうことも多いでしょう。クラスメイトや部活動の仲間、先生との関係に悩みを抱えていると、学校自体がストレスの場になってしまいます。
特に、いじめを受けている場合は、「また学校に行ったら嫌なことが起きるのではないか」と不安になり、行きたくない気持ちが強くなってしまいます。
こうした心配や不安は、決して一人だけのものではありません。誰もが感じる可能性があるため、まずは自分の気持ちを認めることが大切です。
学業に対してプレッシャーがある
一学期の授業についていけなかったり、理解が追いつかなかったりしたことから、二学期に不安に感じる生徒も多いです。さらに、夏休みの宿題や課題がまだ終わっていなかったりすると、登校すること自体が負担に感じられます。
こうした学業面でのプレッシャーが、学校に行きたくない気持ちを強くする原因の一つです。
「夏休みで気持ちが変わった」ことに戸惑っている
夏休み中に新しい趣味や興味を見つけたり、普段の学校生活とは違う価値観に触れたりしたことで、自分の気持ちが変わってしまうケースもあります。
そうすると、これまで当たり前だった学校での勉強や生活に意味を感じられなくなり、「自分の居場所がない」と感じてしまいます。このような戸惑いも、学校に行きたくないと感じる理由の一つです。
これらの理由はどれも、自分の心が発している大切なサインです。無理に気持ちを押し殺すのではなく、自分の状態を理解してあげることが、学校生活を見直す第一歩となります。
夏休み明けに学校に行きたくないときの対処法

学校に行きたくないと感じる場合は、無理に自分を追い込もうとせず、自分の心と体の不調を改善することが大切です。ここからは、効果が期待できる対処法について紹介します。
生活リズムを戻す
夏休み中に昼夜逆転の生活になってしまっている場合、まずは生活リズムを整えましょう。寝る時間や起きる時間をなるべく一定にし、朝はできるだけ日光を浴びるのが効果的です。朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、自然と目が覚めやすくなります。
また、軽い運動を取り入れることも効果的です。ただし、急に早起きに戻そうとするとかえってストレスになるため、30分ずつ起きる時間を早めるなど、段階的に調整していくのがおすすめです。
休息して気持ちを整理する
学校に行くのがつらいと感じるときは、無理に登校しようとせず、自分の気持ちを落ち着ける時間を確保しましょう。休息をとることで心の不安が和らぎ、前に進める可能性が高まります。
自分の感情を押し込むのではなく、日記を書いたり信頼できる人に話したりして、気持ちを整理してみましょう。少しずつ心の不安を解消できれば、自然と学校に通いたい気持ちも芽生えてきます。
勉強する習慣を身に付ける
一学期の授業についていけないと、学業面の不安から学校に行きたくないと感じることがあります。そのような場合は、焦らずに少しずつ勉強する習慣を身に付けることが効果的です。
一日10分でもよいので、机に向かう時間を確保しましょう。自習が難しい場合は、予備校や塾に通うのも良い方法です。専門家のサポートを受けながら学ぶことで、自信を取り戻せる可能性があります。
専門機関に相談する
一人で悩みを抱え込まず、専門機関に相談することも大切です。学校のスクールカウンセラーや相談室は、悩みを話す場所としておすすめです。また、地域の教育相談センターや若者サポートステーションなど、公的な相談窓口もあります。
こうした機関では、悩みの相談だけでなく、学校生活の調整や進路の相談も可能です。自身の悩みを聞いてもらうことで、気持ちが楽になるケースもあります。ためらわずに利用してみてください。
上記で解説したとおり、生活リズムの調整や休息、勉強習慣の見直し、そして専門家への相談といった対処法が効果的です。自分に合った方法を試しながら、無理せず自分のペースで前に進みましょう。
学校に通う以外の選択肢

夏休み明けに学校に行きたくないと感じる場合、無理に登校することだけが唯一の選択肢ではありません。
以下では、学校に通わない場合に有力な選択肢について紹介します。
通信制の高校に転学する
まず一つ目は、通信制の高校に転学するという方法です。通信制高校では、毎日決まった時間に学校へ通う必要がなく、自宅で自分のペースで学習を進められます。自分のスケジュールに合わせて勉強できるため、部活動やアルバイトとの両立もしやすいでしょう。生活リズムに合わせて無理なく学べるのも魅力です。
ただし、友達や先生と直接交流する機会が少なくなりがちなため、孤独を感じやすいかもしれません。また、自己管理が苦手な場合は、生活リズムが乱れてしまいます。それでも、無理に学校に通うよりも自分に合った環境で学べるため、学校生活に不安がある方にとっては、有力な選択肢の一つになります。
高卒認定試験を受験する
二つ目は、高卒認定試験を受験する方法です。高卒認定試験は、文部科学省が実施する国家試験で、高校を卒業したのと同等の学力があることを認定するものです。この試験に合格すると、高卒と同じ学歴として扱われ、大学や専門学校への進学資格も得られます。
学校に通うことなく自分のペースで学習を進められるため、学校生活への適応が難しいと感じる場合は、有力な選択肢となるでしょう。詳しい内容について、次の章で詳しく解説します。
高卒認定試験とは?

高卒認定試験に合格すると、高校卒業者と同じ学力があると認められ、大学や専門学校への進学資格を得られます。
以下では、高卒認定試験の概要について見ていきましょう。
高卒認定試験の概要
高卒認定試験は、年に2回(8月・11月)に実施されています。受験資格は、満16歳以上であれば誰でも受験可能です。
直近の試験情報として、令和7年度第2回試験は11月に実施され、出願期限は9月12日までとなっています。詳細は文部科学省の公式サイトでも確認できるので、受験を検討する際は早めに申請しておきましょう。
参考:文部科学省「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」
高卒認定試験の試験内容
試験の科目数は、受験者の選択により異なりますが、基本的には8~9科目を合格する必要があります。科目は国語、数学、英語、理科、社会などの主要教科が中心です。
すべての科目に一度で合格する必要はなく、合格した科目は次回以降に持ち越せるため、複数回に分けて合格を目指すことも可能です。
このように、自分の得意科目から着実に合格していくことで、無理なく試験に臨めるのが高卒認定試験の大きな特徴です。忙しい人や学習のペースがつかみにくい方でも、自分の生活スタイルに合わせて勉強を進められます。
高卒認定試験に特化した塾や予備校がある
独学で高卒認定試験の勉強を続けるのは、簡単ではありません。モチベーションを維持することや、効率的に学習計画を立てることは、多くの人にとって大きな壁となります。このような場合は、高卒認定試験に特化した予備校や塾を活用するのがおすすめです。
予備校や塾では、最新の出題傾向を反映したカリキュラムを提供しており、短期間での合格を目指せるよう指導しています。さらに、勉強に自信がない方でも安心して学べるように、個別指導やオンライン授業など多様な学習スタイルに対応しています。
また、進路相談やメンタルサポートを行う予備校や塾も多く、単に勉強を教えるだけでなく、合格までの道のりを総合的に支えてくれます。初めての受験で不安な方も、専門家のサポートを受けながら合格を目指すことで、安心して挑戦できるでしょう。
まとめ
夏休み明けに学校に行きたくないと感じることは、決して珍しくありません。このような感情のまま無理に登校しては、体や心を崩してしまう可能性があります。どうしても高校に通えない場合、通信制高校への転学や高卒認定試験を受験するといった進路があり、自分のペースで学び直すことが可能です。
特に高卒認定試験は、高校卒業と同等の資格を得られ、大学進学も目指せます。ただし、進学しない場合には中卒扱いとなるため、受験するかどうかは慎重に検討しましょう。独学が不安な方は、高卒認定試験に特化した予備校や塾を活用し、しっかりサポートを受けながら合格を目指してみてはいかがでしょうか。