高校中退者が定時制高校に入学するメリット・方法を徹底解説
高校を何らかの事情で中退せざるを得なかった場合、最終学歴は「中卒」になります。就職の際に不利になったり、希望する資格の受験条件を満たせなかったりするなど、問題を抱えることも少なくありません。ここでは、打開策として定時制高校への入学を検討している人に向けて、その方法やメリットなどをわかりやすく解説していきます。
定時制高校のメリットは都合のよい時間に通学できること
定時制高校とは、そもそも「仕事をもちながら高等教育を受けたい」という人たち向けにできた高等学校課程のことで、発足したのは1948年でした。2018年時点で定時制課程を置く学校は日本全国に639校あります。定時制高校の特徴は、「1日の授業時間が短い」「通うのに都合のよい時間帯を選べる」といったことです。主に以下の3つがあります。
・夜の時間帯に授業を行う夜間定時制
・朝、昼の時間帯に授業を行う昼間二部定時制
・朝、昼、夜の時間帯に授業を行う三部制
このように、自分に都合のよい時間帯を選べることが大きなメリットです。卒業までの3年間、もしくは4年間登校する必要があるものの、時間帯を選べるため仕事をしながら学ぶことも可能です。
定時制高校の目的は高校卒業資格を得ること
定時制高校の門戸は広く、さまざまな理由で高校を中退したり、高校への進学をあきらめたりした人たちが仕事をしながら学べる環境が整っています。定時制高校の目的は、こうした人たちが高校卒業資格を得ることです。定時制高校で所定の単位を修得し、卒業資格を満たせば、最終学歴は「高卒」となります。
仕事で有利なポジションを獲得したり、就職活動をしたりするうえで最終学歴が大きな要因の一つと感じている人は多いかもしれません。定時制高校を卒業すれば、最終学歴が「高卒」になるため、可能性は大きく広がります。定時制高校の入学資格は、すでに中学校を卒業していたり、卒業見込みであったりすることです。
誰でも入学できるような仕組み作りのため、入学者選抜学力検査(入試)の結果はさほど重視されていません。学力検査を行わない定時制高校もあるほどで、学習への姿勢・意欲があれば大丈夫です。
高校卒業資格がほしいなら通信制高校・高卒認定試験という選択肢も
「最終学歴を高卒にしたい」「大学や短大に進学できる条件が満たせればいい」ということであれば、通信制高校や高卒認定試験という選択肢もあります。定時制高校の場合、平日は毎日登校しなくてはいけません。通学の時間を無駄に感じたり、自分のペースで勉強したいと感じたりする人も少なくありません。
「通信制高校に通う」「高卒認定試験を受験する」というメリットは、通学する必要がなく自分の好きなペースで勉強を続けられることです。そのため、「定時制高校に通う時間がない」「決まった期間で卒業できないかもしれない」という人でも問題ありません。ただし、定時制高校や通信制高校とは異なり、高卒認定資格を得た場合でも最終学歴は「高卒」とはなりません。
学歴は「中卒」のままですが、高校卒業者と同等以上の学力をもつと証明されることで、大学や短大・専門学校などの受験資格を得られるのが、高卒認定試験の特徴といえるでしょう。進路について考える際は、自分の状況によりよいものを見極めることが大切です。無理なく、確実に資格を得られる方法を選択するようにしましょう。