高卒認定試験の「挑戦決定」から「合格」までの流れ

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中卒の人や高校を中退した人が、「やっぱり大学に行きたい」と思った場合、高卒認定試験(旧、大検)に挑戦すれば大学への道をひらくことができます。
8~10科目の選択式の筆記試験に合格すれば、文部科学省が「高卒者と同等以上の学力がある」を認定し、大学の受験資格を得ることができるわけです。
今回は、挑戦の決意固めから合格までの道のりについて詳しく解説します。

まずは「挑戦」を決意しよう

高卒認定試験に合格するには、国語、数学、英語、社会、理科から8~10科目を受験し、すべてで合格点をマークしなければなりません。生半可(なまはんか)な気持ちでは太刀打ちできないでしょう。
そのため、高卒認定試験に挑戦するには、気持ちをつくることが欠かせません。
「どうしても大学に入りたい」「国家資格に挑戦したい」などのモチベーションを探しましょう。

ただ、高卒認定試験は、一発合格しなくてもいいので、努力が報われやすい試験といえます。
例えば、1回目の受験で8科目を受験して、5科目合格、3科目不合格であった場合、次の受験では不合格になった3科目だけが受験科目となります。一度合格した科目を再度受験する必要はありません。
「合格科目の権利」には有効期限がないので、数年かけて全科目制覇することも可能です。

受験科目を確認して「やることメモ」をつくろう

挑戦の決意が固まったら、まずは「やることメモ」をつくりましょう。
高卒認定試験の科目は国語、数学、英語、地理歴史(2科目選択)、公民(1~2科目選択)、理科(2~3科目選択)で、選択の仕方によって8~10科目受験することになります。
一気に8~10科目のすべてに手をつけるのは無謀です。どれも中途半端になってしまい、途中で勉強が嫌になってしまいますので、最初は1~2科目から始めましょう。

「やることメモ」とは、「いつまでになにをするか」を書き出すことです。例えば、次の質問に対する答えをノートに書いていってください。

・得意な科目はなにか
・苦手な科目はなにか
・地理歴史と公民と理科はどの科目を選ぶか
・合格までにどれくらいの期間を予定しているか
・塾や予備校に通うか、自宅で自習するか
・買わなければならない参考書は
・買わなければならない問題集は

これらの答えを書いたら、次にスケジュールをつくります。

日程を確認してスケジュールを立てよう

例えば、1月1日に「1年で高卒認定試験に合格する」という目標を立てたとします。
そして、受験科目は「国語、数学、英語、世界史A、日本史A、現代社会、科学と人間生活、生物基礎」の8科目を選択したとしましょう。

高卒認定試験は1年に2回、8月と11月に開催されるので、「1年計画」といっても11月で終了します。また、試験は2回受験できることになります。
このようなケースであれば、次のようなスケジュールを立ててみてはいかがでしょうか。

1月

国語の基礎固め

2月

国語の応用、英語の基礎固め

3月

英語の応用、数学の基礎固め

4月

数学の応用と世界史A

5月

国・英・数と日本史A

6月

国・英・数と現代社会と科学と人間生活

7月

国・英・数に集中

8月

1回目の試験:

目標は国・英・数の合格

世界史A、日本史A、現代社会、

科学と人間生活、生物基礎

9月

世界史A、日本史A、現代社会、科学と人間生活、生物基礎

10月

世界史A、日本史A、現代社会、科学と人間生活、生物基礎

11月

2回目の試験:

目標は世界史A、日本史A、現代社会、科学と人間生活、生物基礎の合格



国語と英語と数学は基礎固めが重要なので、早期に着手します。
社会(世界史A、日本史A、現代社会)と理科(科学と人間生活、生物基礎)は、国・英・数と同時に勉強していきます。

そして8月の1回目の試験では国・英・数の合格を目指し、11月の2回目の試験で社会と理科の合格を目指すわけです。
これはあくまでも参考ですので、自分でつくった「やることメモ」や得意科目や苦手科目などを計算に入れながら、スケジュールを作成していってください。

ひたすら勉強しよう

「やることメモ」とスケジュールができたら、あとはひたすら勉強するだけです。
仕事をしながら勉強する人もいるでしょう。勉強のコツは「調子が乗ったときはとことんやる、調子が悪いときでも必ず1時間はやる」ということです。

まとめ~努力が報(むく)われる試験

「必ず合格するぞ」という気持ちと、その気持ちを継続する力があれば、高卒認定試験の合格を手元に引き寄せることができるでしょう。
ただ、自分との戦いに敗れてしまっては合格できません。1年~数年の長丁場になると思うので、「しっかり自分と向き合うこと」が最大の受験対策といえるでしょう。



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