高卒認定試験に合格すれば「高卒」になる?学歴にまつわる疑問あれこれ
「高卒認定試験に合格したら最終学歴を高卒にしてもいいのだろうか」「高認に合格した場合、履歴書にどう記載すればいいかがわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。ここでは、学歴にまつわるこうした疑問にお答えしていきます。自分のやりたいことにしっかりつなげていけるよう、疑問を解消しておきましょう。
高卒認定資格をとれば最終学歴は「高卒」になる?
中学卒業後に高校への進学をあきらめたり、高校を中退してしまったりした場合、最終学歴は「中卒」になります。そのため、「中卒がネックになって就職の選択肢が狭まっている」「希望する職種に必要な資格を取得できない」と感じている人も少なくありません。
しかし、最終学歴を「高卒」にする目的で高卒認定試験を受けようとすることはやめておきましょう。なぜなら、高卒認定試験に合格しても最終学歴は「中卒」のままだからです。高卒認定試験は、合格すると「高等学校卒業者と同等以上の学力がある」と認定されますが、学歴が「高卒」にはなりません。あくまで高卒程度の学力の認定なのです。
ただし、高卒認定資格を取得することで、国公立および私立大学や短大、専門学校の受験資格を得ることができます。これらの学校に進学し、卒業できれば最終学歴は中卒ではなくなるでしょう。「高卒」とはなりませんが、「大卒」にすることも可能なのです。
履歴書に記入する際は学歴欄? 資格欄?
高卒認定資格を取得後に就職活動をする際、履歴書にはどのように記載すればよいのでしょうか。実は、高卒認定資格を取得したことは、学歴欄・資格欄のどちらに書いてもかまいません。
高卒認定資格を取得して進学したことを書きたいなら学歴欄、仕事に活かす目的で取得したことを伝えたいなら資格欄といった具合に、どちらに書いたほうがより自分をアピールできるのかを考えたうえで、書く欄を選ぶことが大切です。
書き方は、「合格した年と月」に続いて「高等学校卒業程度認定試験 合格」としましょう。単位の修得などで合格する予定がある場合は、「合格予定の月」と「高等学校卒業程度認定試験 合格見込」としておけば大丈夫です。
進学・就職に何の関係もない?
「専門学校に進学するなら高卒認定資格がなくても大丈夫」「高卒認定資格を取得しても最終学歴は変わらないし、就職する際にも特に役立たないのでは?」と考えている人もいるかもしれません。しかし、一概にそうとは言えません。
大学をはじめとする上位教育機関に進学したい場合は、高卒もしくはそれと同等以上の学力を有すると認められる必要があります。専門学校の中にも、これと同様の条件で受験資格を与えるところがあり、学歴が「中卒」であることを理由に夢をあきらめざるをえない場合があるのです。
また、就職する際に高卒認定資格を取得していることが有利に働くかどうかは、企業で対応が異なります。ただし、高校への進学をあきらめたり高校を中退したりしたあと、一念発起して学びを深め、試験に合格した姿勢を評価される可能性もゼロではありません。
また、高卒認定資格を取得したことで「あきらめずに成し遂げられる自分」「今後仕事に役立つ資格を取得するつもりがある」などをアピールできる点も大きいでしょう。