高卒認定試験(高認)にある「科学と人間生活」はどういう教科?
高認試験は、6つの教科と17の科目からなりたっています。
そのうち選択教科を選び、8教科から10教科のすべてを合格しなければいけません。
さて、理科分野の選択教科の中で「科学と人間生活」という教科があります。
これを選択することで、理科分野は2科目の選択で試験を受けることが可能です。
では、「科学と人間生活」とはどのような教科なのでしょうか。
詳しく解説していきます。
「科学と人間生活」とはどんな教科?
科学と人間生活は、2012年高校入学生から導入された理科の科目です。
生物や天体など自然界に関わることや、光や熱といった科学分野と私たち人間の生活をひもづけた学習内容となります。
太陽光発電のメカニズムを知ることや、地震・台風のような自然災害のほか、微生物と生態系に関する、身近な「科学」を学んでいきます。
この教科では、中学生の理科分野とリンクしている部分がありますので、取り組みやすい教科といえるでしょう。
どういう分野が出題されるの?出題傾向も含めて開設します!
科学と人間生活は、「物理」「化学」「生物」「地学」の4つの分野で構成されています。
この4つの分野には、それぞれ「基礎」が確立していますが、「科学と人間生活」は4つの分野の基礎を応用した学習内容となります。
出題傾向としては、自然災害と防災に関することや、資源の再利用に関することを中心に問われます。
過去問では光の屈折率に関して、高校数学で欠かせない三角関数の積分によって答えを導き出すといった、物理と数学、化学と被服・食物といった複数の教科に関連する設問が多いのが特徴です。
「科学と人間生活」を選択するメリット
高卒認定試験の理科では、
①「科学と人間生活」と基礎分野4科目のうち1科目選択・合計2科目受験
②基礎分野4科目のうち3科目受験
のいずれかを選択する必要があります。
「科学と人間生活」科目を選択することによって、受験科目を1科目減らすことができます。
また、基礎分野では得意の分野を選択すれば、有利に受験に臨むことができます。
どのあたりを中心に勉強すればいいか?
光の屈折に関する問題や、光合成に関する問題は頻出問題です。
特に、ヒトの眼と光の関係や、植物と光の関係などに重点を置いて学んでいきましょう。
設問では、語句の組み合わせや選択問題が中心です。
語句を正しく覚えることで取りこぼすことなく正答を導くことができます。
また、私たちが普段口にする味噌やヨーグルト、アルコール類と微生物がどのように関係しているのかも勉強しておくことも一案です。
科学と人間生活の分野は、基礎を踏まえた応用問題が多い傾向にあります。
ただし、私たちの生活に則した設問が多いため、過去問題を何度もくりかえし解くことや、身近な科学に目を向けてみることも勉強の一つとして続けましょう。