中卒者の就職率は0.5%未満!高卒認定試験を就職に役立てよう!
高校に進学したものの「目標を見失って中退してしまった」「高校に進学しなかった」という人の最終学歴は「中卒」になります。中卒者が就職しようとしたとき、「高卒以上」という応募資格が壁になって、就職したい企業に応募できないケースも少なくありません。ここでは、中卒者が就職しようとする際に高等学校卒業程度認定試験(以下、高認)を活用する方法をお伝えします。目標とする企業に就職するため、この記事をぜひ役立ててください。
中卒者には厳しい就職への道
2018年3月時点における日本の高等教育機関の進学率(過年度含む)は、81.5%と過去最高でした。高等教育がなかば義務教育のようにも考えられている中、中卒者が就職する道は非常に厳しいものになっています。実際に、中卒者の就職率は約0.5%未満。これは、応募条件を「高卒以上」とする企業が多数を占めるのに加えて、中卒であることに何らかのマイナスイメージを抱く人が少なくないからです。
高校に進学しなかった理由はさまざまですが、以下のような懸念を抱かれることが少なくありません。
・学ぶ意欲がないのでは?
・努力するのが苦手なのかもしれない
・壁にぶつかったらすぐに投げ出すかもしれない
そのため、書類選考の段階で落としたり、中卒者の採用を見送ったりすることもあります。なかには、アルバイトやパートタイマーとして生計を立てながら、正社員として採用されることを目指している人もいるでしょう。しかし、中卒者が就職する厳しさを肌身で感じているのではないでしょうか。
では、この厳しい現状を打破するためにはどのような方法があるのでしょうか。
高卒認定試験に合格すれば高卒と同じ位置づけ
中卒者が就職の際に、大きな助けとなるのが高認です。高認に合格すれば、高卒と同等の学力を持つと証明されたことになります。学歴を「高卒」とできるわけではありませんが、文部科学省の2013年の調査によると、高認合格を高卒と同等に判断する企業は全体の約25.9%でした。同様の判断をする自治体は約44.9%あります。
すべての企業が高卒と同様に見なしてくれるわけではありません。しかし、約4分の1の企業が「中卒でも高卒程度の資格を有している」と判断してくれるため、就職に至る可能性が高まるでしょう。また、高卒以上が条件となっている資格取得に挑戦できるようになることもメリットです。
これらの資格を取得すれば、その分野での就職にも有利になるでしょう。さらに、高認の資格を活かして大学や専門学校に進学し、就職に役立てるという選択肢も生まれます。
高卒認定試験の合格と人間磨きが就職の鍵
就職するためにもう一つ重要なのが、「この人をわが社に迎えたい」と人事担当者らに思わせる人間力です。応募条件を「高卒以上」とするのは、「高校に進学し卒業するだけの努力ができる人材」という証明でもあります。その他にも、「人と基本的なコミュニケーションがとれるのか」「学ぶ姿勢があるのか」といった側面を人事担当者は見ています。
そのため、面接の際は自分の人間的な魅力を出せるように努めることが大切になるでしょう。相手が何を尋ねたいのかをしっかり聞き取り、答えられるようにしましょう。また、「なぜ自分が高認という手段を選んだのか」「どのような思いがあったのか」を端的に述べられるよう準備しておくことも重要です。さらに、「どのようなかたちで会社に貢献したいのか」についてもしっかりと考える必要もあります。