高校中退(中卒)でも高卒認定試験(高認)に合格すれば大学をAO入試で受験できる?

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近年の大学入学者のおよそ半数を占めるほど、AO(アドミッションオフィス)入試は大学入試方法で一般的になりつつあります。
それでは、AO入試は高認試験に合格すれば、高卒資格を持たなくても受験できるのでしょうか?

AO入試は高卒認定で受験できる?

結論からいうと、高校中退であっても、高卒認定試験に合格すればAO入試を受験できます。
少子化の影響や学ぶことへの多様性から、入学資格が高卒者である必要性が薄れ、さまざまな学生を受け入れる環境が整いつつあるのです。

そして、AO入試とは、大学側が求める学生像に合う生徒を募集するための試験です。
スポーツやボランティア活動など、「学力以外」の優れた部分や個性が評価対象になります。

高校での生活態度が大きく影響するため、高校中退者にとってAO入試は不利と感じるかもしれません。
しかし、「この大学で学びたいことがある」という意欲と熱意をアピールできれば、合格できる可能性は十分有り得るのです。

AO入試の試験内容とは?

AO入試はそれぞれの大学、学部や学科によっても試験内容や試験日程が異なります。
そしてほとんどの大学で、書類選考を目的とした志望理由書を提出します。

まず、その書類選考を突破するために、次のような内容を志望理由書に書くとよいでしょう。

・これまでにどのような経験、勉強をしてきたか
・どのようなことに興味、関心があるか
・学部、学科を志望した具体的な目的や理由
・勉強したことを、どのように将来に活かしたいか

書類選考を通過した後に、面接試験と小論文が課されます。
面接試験では志望理由書についての質問や、志望する学部の理解度などが問われることが多いようです。
また、入室時のマナーや、受け答えの態度や言葉使いなども評価に影響するので注意が必要です。

小論文では出題されたテーマから、自分の見解を書くタイプと、調べた内容をまとめて書き上げるタイプのどちらかというパターンが多いようです。
志望校と学部を決めたら、小論文の出題内容を確認しましょう。

AO入試を目指す時の注意点

AO入試での大学受験は一般入試とはまったく別の試験であるため、次の点を注意する必要があります。

AO入試のスタートは早い

推薦入試、一般入試、センター試験利用入試では、9~10月に願書を提出するのが一般的です。

しかし、AO入試の場合は早くて8月から出願できる大学もあるため、早めに志望校を決めなければなりません。
また、オープンキャンパスや説明会、セミナーに参加する必要がある大学もあります。
入試の内容も大学によって異なるため、AO入試は早めの情報収集が合格へのカギになるといえるでしょう。

大学のアドミッションポリシーを確認する

AO入試を実施している大学では、どのような学生を求めているかを明言する、アドミッションポリシーが公開されています。

例えば、自主性や独創性がある、協調性がある、勉強への意欲があるといった内容が多いです。
この情報を踏まえた上で志望理由書や面接に挑むと、合格できる可能性が上がるでしょう。

高卒認定試験で高得点を取る

AO入試ではどのような勉強を頑張ってきたかを、自分自身で発信する必要があります。

高校を中退している人にとって、それを証明するのは高卒認定試験での得点です。
最低でも全科目を60点以上で合格すると、勉強への努力が評価されるでしょう。

AO入試は一般入試よりも学力が求められないとはいえ、勉強することの意欲がなければ合格は難しい試験です。
また、将来へのビジョンをしっかり持ち、何のために勉強したいのかを明確にすることが重要になります。



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