大学合格を見据えた高卒認定試験対策とは

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高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)に挑む理由は、人それぞれです。この記事では、大学進学を見据えた人が、大学入試と高卒認定試験の2つの壁をどのように乗り越えていけばいいのか考えてみます。コツは2つの試験をセットで考えることです。高卒認定試験をファーストステップにして、大学入試をセカンドステップにするのです。

目標は大きく持とう

中学校を卒業して働き始めた人や、高校を中退した人は、さまざまな事情があったはずです。そして、その事情が解消すると「大学に行きたい」という気持ちが高まることがあります。

高卒認定試験に合格すれば、その夢に挑戦することができます。大学で学べば視野が広がるので、仕事も生活も充実するはずです。高卒認定試験は、大学進学をあきらめきれない人の階段のようなものです。

効率よく勉強するために

高卒認定試験の試験範囲は高校1年生の教科書です。一方の大学入試の試験範囲は高校1、2、3年生が学ぶ内容であり、教科書の範囲だけでは足りないことがあります。理屈上は、高卒認定試験対策の勉強に取りかかれば、大学入試対策の高校1年生分をクリアできるはずですが、簡単にはそうはなりません。

それは、高卒認定試験と大学入試にはそれぞれ独自の「癖」があるからです。高卒認定試験に特化した勉強をしてしまうと、大学入試対策を兼用できなくなってしまいます。

高卒認定試験は合格させる試験、大学入試は落とす試験

高卒認定試験は「合格させる試験」、大学入試は「落とす試験」という違いがあります。
高卒認定試験では、教科書の太文字部分やキーワードや重要事項について、素直に問われます。ひっかけ問題や難問や奇問はほとんどありません。また、仮にひっかけ問題が出て正答できなくても、その他の基本問題をクリアできれば合格できます。

しかし、大学入試では、教科書の知識は「知っていて当然」とみなされ、それが問われることはほとんどありません。大学入試では、応用問題を解けなければ合格できません。したがって教科書だけを丸暗記しても大学には入ることはできません。高卒認定試験向けの勉強を続けてしまうと、大学入試向けの勉強に切り替えたときに苦労することになります。

大学受験の勉強とリンクさせる

大学受験用の勉強では、高1の勉強をして、それが終ったら高2の勉強をして、それが終ったら高3の勉強をします。この「高1の勉強」の部分で、高卒認定試験に特化した勉強をしてしまうと、大学受験用の「高2の勉強」をするときの基礎学力が身につきません。

高1の勉強をするときは、大学入試用の参考書・問題集と、高卒認定試験用の問題集を用意しましょう。そして日頃の勉強は、大学入試用の参考書・問題集だけで勉強します。時折、高卒認定試験用の問題集に取り組み「簡単に解ける」ことを確認してください。

スケジュールの立て方

中卒の人や高校を中退した人が、大学入試に必要な学力を得るには数年は必要でしょう。高卒認定試験はその数年の前半部分で合格するようにしてください。

例えば、3年計画で大学合格を目指すのであれば、次のような勉強スケジュールを立ててみてはいかがでしょうか。
1年目:高1修了者レベルの学力を身につける、高卒認定試験の合格
2年目:高2修了者レベルの学力を身につける
3年目:高3修了者レベルの学力を身につける、大学受験、大学合格

思い切って、1年目に高卒認定試験合格を組み込んでしまいましょう。

まとめ

大学入試を見据えている人は、できれば勉強開始から半年以内に「高卒認定試験は難しくない」という感触を得ておきたいものです。そして勉強開始から1年以内に高卒認定試験に合格することを目標にしてください。この目標が達成できれば、ファーストステップは完了です。後はじっくり大学入試対策に取り組むことができます。

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