不登校から復帰するきっかけを掴むには?再登校へ向けての注意点

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不登校から復帰するには、きっかけを掴むことが重要になります。きっかけは人それぞれですが、新たな目標をみつけたり、興味のあることに取り組んだりすることで、自信を取り戻せることがあるでしょう。

どのようなことがきっかけになるかを知っておくと、不登校を克服するのに役立ちます。この記事では、不登校から復帰するきっかけを掴む方法を解説します。不登校から復帰したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

不登校から復帰するきっかけは人とのつながり

不登校から復帰するきっかけは人とのつながり

不登校から復帰するきっかけで多いのは「人とのつながり」です。ここでは、不登校から復帰するきっかけとなることを紹介します。

信頼できる友人ができた

学校に通っていたときの友人や予備校などで知り合った仲間など、信頼できる友人ができると不登校から復帰するきっかけになります。信頼できる友人と話しているうちに孤独感が和らぎ、元気が回復して不登校を克服できる場合があります。

特に、自分と同じ不登校の経験がある友人とは共感し合えることが多く、他の人には話しづらい内容でも安心して話せる雰囲気が生まれやすいです。

こうした友人との関係は、不登校の克服や自分自身を見つめ直すきっかけになります。

信頼できる大人と出会えた

塾や予備校の先生など、家族以外で信頼できる大人との出会いが不登校から復帰するきっかけになることがあります。家族以外の大人から優しく励まされることで自信を取り戻し、学校に復帰する意欲が湧いてくるでしょう。

特に、塾や予備校の先生のような教育者は不登校になった背景を理解しやすく、適切な言葉で励ましてくれることが期待できます。

また、近所の人など周りの人々との交流を通じて、自分が社会の一員であるという感覚を取り戻せる場合があります。このようなことが、学校生活に再び戻るきっかけになるでしょう。

興味のある活動をみつけた

没頭できる趣味や習い事を通じて、自信を取り戻せることがあります。不登校を克服するには、自信を取り戻すことが大切です。趣味や習い事で他人から認められると、それが不登校から復帰するきっかけになる場合もあります。

また、趣味や習い事を通じて出会った人と友達になる可能性もあります。趣味や習い事を通じて出会う人とは、共通の興味や目標があるため、自然に親しくなりやすいです。

友達からの共感や励ましは、自己肯定感を高めるきっかけとなり、不登校からの復帰につながることがあります。

専門家のアドバイスが適切だった

専門家のアドバイスやカウンセリングが、不登校からの復帰のきっかけとなることがあります。スクールカウンセラーや臨床心理士などの専門家は、不登校の原因や対処法について深い知識を持っているため、適切なサポートが期待できます。

不登校は病気ではありませんが、医療機関での治療が復帰のきっかけとなることもあります。例えば、起立性調節障害を発症すると朝早く起きることが難しくなり、生活リズムが崩れて不登校の原因になります。

医療機関で治療を受けることで症状が改善し、登校を再開できることもあるでしょう。

不登校の生徒が復帰のきっかけを掴むためにできること

不登校の生徒が復帰のきっかけを掴むためにできること

個人差や状況によって異なりますが、不登校から復帰するには時間をかけてじっくり取り組むことが大切です。ここからは、不登校から復帰のきっかけを掴むための具体的な方法を解説します。

少しずつ気力を高める

不登校から復帰するには、再登校するための気力を少しずつ高めることが大切です。登校再開までは一般的に、前駆期→進行期→休息期→回復期のステップを踏んで、時間をかけて回復します。

前駆期に登校を強要するのはよくありません。まずは、家庭を居心地のよい安心できる場所にして、休息させることから始めましょう。休息することで徐々に気力が戻ってきます。

全く学校に行けない状況からいきなり全日登校するのは難しいかもしれません。まずは、保健室登校や好きな授業だけに参加するなど、小さなことから始めてみましょう。

環境を変えてみる

環境を変えることも、不登校から復帰するきっかけになることがあります。新しい環境に身を置くことで過去の経験にとらわれず、新たな自分としてスタートできることもあるでしょう。

また、環境を変えることで新しい人間関係を築くことができ、信頼できる友人と出会える可能性もあります。新しい友人との出会いが、不登校から復帰するきっかけになることもあるでしょう。

環境を変えるには、フリースクールや予備校に通うのがおすすめです。フリースクールは不登校生を受け入れてくれる民間の教育施設であり、学習支援や社会体験などを通じて登校再開を目指せます。

不登校生を受け入れてくれる予備校もあり、同じ境遇の生徒と一緒に勉強できます。受験に向けて本格的に勉強に取り組むことも可能です。

専門機関の力を借りる

スクールカウンセラーやフリースクールなどの専門機関のサポートは、不登校からの復帰に大きく貢献します。専門機関は不登校の原因や対処法について深い知識を持っており、適切なアドバイスやサポートが受けられます。

不登校生を支援する専門機関として、教育支援センターやフリースクール、不登校カウンセラーなどがあり、気軽に相談することが可能です。

専門機関は不登校生の自己肯定感を育成するのに役立ち、自信を取り戻して不登校を克服できる可能性が広がります。

専門機関は、不登校生が安心して自分の気持ちを打ち明けられる安全な場所です。否定されることはなく、理解してもらうことで自己肯定感が高まり、前向きな気持ちが芽生えるでしょう。

スムーズに復帰するための再登校に向けた注意点

スムーズに復帰するための再登校に向けた注意点

不登校からスムーズに復帰するには、焦らずゆっくりと無理のない範囲で行うことが大切です。ここでは、不登校から復帰に向けて準備することや、再登校後の注意点を解説します。

無理のないペースで進める

再登校を急ぐと心身の負担が大きくなり、再び不登校につながる可能性があります。最初は短い時間から始めて徐々に登校時間を長くするなど、無理のないペースで進めることが大切です。

保健室登校も選択肢に入れ、午前中だけ授業に参加するなど少しずつ段階を踏んで本格復帰を目指しましょう。小さな成功体験を積み重ねることで自信を取り戻せます。

体調が悪いときや精神的に辛いときは、無理して学校に行かないようにして、自身の気持ちを尊重することが重要です。

生活のリズムを整える

不登校中は生活のリズムが崩れていることが多く、復帰に向けて生活リズムを整えることが大切です。不登校中は昼と夜が逆転した生活を過ごしているケースが多いため、決まった時間に就寝・起床することを意識しましょう。

まずは、学校の始業時間に間に合うように起床することから始めてください。決められた時間に起床することを続けていると、登校していたときの生活リズムが戻ってきます。

また、無理のない範囲で勉強時間を決めて、机に向かって学習する習慣をつけることも大切です。「1日15分だけ学習する」など、小さな目標を設定することで成功体験を重ねられます。

学校との連携を密にする

保護者の方は、学校とのコミュニケーションを密にし、家庭と学校で情報を共有することが大切です。定期的に担任の先生と面談を行い、子どもの様子や学校での取り組みについて情報交換を行いましょう。

特に、不登校からの復帰を進める過程では、勉強や人間関係における不安やトラブルが生じやすいです。子どもは、親に心配をかけたくないという気持ちから、学校での出来事を話さない場合があります。

そのようなときに、無理に理由を聞き出そうとすると、逆に信頼関係が損なわれることがあるため注意が必要です。担任の先生やスクールカウンセラーに相談して、問題解決のための適切な支援策を一緒に考えましょう。

家庭を安心できる場所にする

不登校からスムーズに復帰するには、家庭を安心できる場所にすることが大切です。安心できる場所があれば、登校する意欲を維持できます。学校で嫌なことがあっても、家に帰ると心が落ち着き、明日も頑張ろうという気持ちになれます。

家庭を安心できる場所にするには、子どもの話に耳を傾けることを大切にしましょう。子どもの話を否定せず、共感し、褒めてあげることが自己肯定感の向上につながります。自信を取り戻せれば、さらに一歩を踏み出せるようになるでしょう。

不登校から復帰できなかった場合の対処法

不登校から復帰できなかった場合の対処法

不登校から復帰できなくても、悲観する必要はありません。ここでは、不登校から復帰できなかった場合の対処法を解説します。

今の学校以外の選択肢を検討する

不登校から復帰できなかった場合、フリースクールに通うという選択肢もあります。フリースクールとは、何らかの理由で不登校になった生徒を受け入れる教育機関です。

フリースクールは一般的な学校とは異なり、子どもが自分のペースで学び、社会性を養う場として機能します。

通信制高校や定時制高校は不登校生でも入学しやすく、同じ不登校の経験を持っている生徒も多いです。

このように、不登校から復帰できなかった場合でも高校への進学は可能であり、心配する必要はありません。

高認試験の受験を検討する

不登校から復帰できなかった場合、高等学校卒業程度認定試験(高認試験)を受験するという選択肢もあります。この試験に合格すると、高卒者と同程度以上の学力があると認められ、大学受験や公務員試験などを目指せます。

文部科学省より公開されているデータによると、令和5年8月に実施された高認試験の合格率は約48%とされていますが、試験の難易度は決して高くはありません。ただし、試験科目は8~9科目と範囲が広いため、効率的な学習が必要です。 引用:文部科学省|令和5年度第1回高等学校卒業程度認定試験実施結果

合格を目指すためには、予備校に通うことをおすすめします。高認試験の合格を目指す不登校生を受け入れる予備校は多く存在するため、仲間と切磋琢磨しながら勉強を行えるでしょう。

まとめ

不登校から復帰するきっかけ

不登校から復帰するきっかけで多いのは、友達や信頼できる大人などとのつながりです。友達や信頼できる人とのつながりを通じて自信が回復し、登校する意欲が湧いてくる可能性があります。

スムーズに復帰するためには、無理のないペースで少しずつ進めることが大切です。無理をして登校を強要すると、再び不登校になることがあります。

不登校から復帰できなくても進学は可能であり、予備校を活用して高認試験の合格を目指すという選択肢もあります。 さまざまな方法で進学できるため、自分に合った方法を選びましょう。

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