中卒から看護師を目指すにはどうすればいい?必要な資格や学歴を解説

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看護師は、命や健康に直接かかわる、責任の大きい職業です。一方で、患者さんから感謝される・チームワークで患者さんを救う、など非常にやりがいを感じる場面が多いことが魅力的ともいえます。

看護師に興味のある中卒者の人の中には、「学歴がないから看護師は無理なのでは?」とあきらめている人もいるかもしれません。しかし、中卒者でも看護師になることは可能です。

この記事では、看護師の種類と、中卒者が看護師を目指す場合にどのようなルートで資格を取得すればよいかを解説します



看護師には2つの資格がある

看護師の資格には「正看護師」「准看護師」の2種類があり、仕事の内容や資格取得の方法が異なっています。

いずれの場合も免許試験を受けるために、一定期間、養成学校に通う必要があります。

2つの資格の比較は、以下のとおりです。

項目

准看護師

正看護師

必要な学歴

中学校卒業

高等学校卒業

養成学校の就学年数

2年

3年

免許発行

都道府県知事

厚生労働大臣

法律上の位置付け

保助看法第6条(医師・歯科医師または看護師の指示のもと)療養上の世話・診療補助を行なう

保助看法第5条の適用により、療養上の世話・診療補助を行なう

業務の進め方

自らの判断による看護は不可だが、業務の範囲は正看護師と同じ

自らの判断により看護できる

キャリアアップ

正看護師

保健師・助産師など

中卒者が看護師を目指す場合、取得可能なのは准看護師の免許となります。正看護師になるには、最低でも高等学校卒業以上となりますので、初めから正看護師を目指したい場合は、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)を受験し、高卒の資格を得るのがおすすめです。

中卒から准看護師を目指すルート

中卒者が准看護師を目指す場合は、准看護師の養成学校に入学します。

准看護師の入学試験は中学卒業程度の内容なので、ハードルはさほど高くありません。

入学後は2年間就学し、都道府県が主催している准看護師試験を受験、資格取得を目指します。

中卒から正看護師を目指すルート

中卒者がいきなり正看護師の資格取得にチャレンジすることは、学歴として不可となっており、正看護師を目指す方法は以下のようになります。

高卒認定試験で高卒の資格を取得する

正看護師の養成学校に通うには、高等学校卒業資格が必要です。高等学校卒業認定試験を受験し、高卒の資格を得るのが近道です。

5年一貫制の看護高等学校に進学する

中卒後に、5年一貫制の看護高等学校に進学する方法もあります。ここでは高等学校の普通教科と看護科の基礎知識・専門科目などを履修します。中学卒業と同時に進学した場合は、20歳で正看護師の養成学校に入学する受験資格を得られます。

准看護師から正看護師を目指す

まず准看護師の資格を取得し、その後3年間の実務経験を積むことで、正看護師の養成学校への受験資格が得られます。または、実務経験を7年積んだのち、通信教育で正看護師免許の資格取得も可能です。

正看護師と准看護師のどちらを選ぶべき?

正看護師と准看護師のいずれも、基本的な業務に違いはありません。ただし、正看護師は自分の判断で看護できますが、准看護師は医師や正看護師の指示に基づいて看護を行なうようになります。

正看護師は大きな責任が伴う反面、収入は准看護師よりも高く、保健師や助産師などへのキャリアアップの道も開かれています。自分の裁量で看護業務ができるようになり、キャリアアップも目指したい人は、正看護師の資格をいきなり目指すのもよいでしょう。

一方、看護の仕事に少しずつ慣れていき、自信を付けながらゆっくりと実務を積んでいきたい場合は、准看護師からスタートするのもよいかもしれません。

まとめ

中卒者が看護師を目指す場合、すぐに養成学校に進学するなら准看護師が対象となります。准看護師の実務経験を積むことで正看護師の道も開けますが、正看護師の資格取得までには相応の時間が必要となります。

しかし高校卒業の資格があれば、正看護師の養成学校に進学可能です。まず高卒認定試験をクリアし、高卒資格を持って正看護師の養成学校を目指す方法がおすすめです。



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