定時制高校で高卒資格を取るのと高卒認定ではどちらが良い?
定時制高校への入学を考えていると、高卒資格と高卒認定でどちらを選べば良いか迷うこともあるのではないでしょうか。
どちらも資格としての役割は同じようなものですが、大きな違いがあります。迷っている方は、この記事で両者の違いを解説していくため、ぜひ参考にしてみてください。
定時制高校を卒業すると高卒認定ではなく高卒資格を取得できる
定時制高校を卒業した場合、高卒資格を取得できます。定時制高校だけではなく、全日制や通信制であっても同じ資格です。
資格というと少し変な感じもしますが、一般的な高等学校と変わりありません。高卒認定は試験に合格することで得られるため、通学の必要もなく、学力さえあれば取得できます。
しかし、両者には細かな違いがあるため、一概にどちらが良いということもなく、何を求めるかによって大きく異なることを理解しておいてください。次の項目で詳しく解説していきます。
高卒資格と高卒認定の違い
高卒資格と高卒認定は似ているようで同じではありません。この項目では、両者の違いを詳しく解説していきます。
取得期間の違い
まずは、資格を取得する期間の違いです。高卒資格は3年以上の在学が定められているため、取得までは最低でも3年かかります。一方で高卒認定で必要なのは、試験の合格だけです。
試験にさえ合格すれば高卒認定を得られるため、早い人であれば1年以内に取得できます。また、定時制高校のように授業を受ける必要もなく、いきなり試験に挑んでも問題ありません。
最終学歴の違い
続いて、最終学歴の違いです。高卒資格は、文字どおり最終学歴が高卒になります。しかし、高卒認定の最終学歴は中卒のままです。高卒認定は、あくまで高卒と同等の学力を持っていると認めている証明のため、学歴は高卒になりません。
ただし、大学の受験資格を得られることから、大学を卒業すると最終学歴は大卒になります。
また、実質的に高卒と同じ学力であるため、大学を卒業しなくても高卒以上を求める企業の面接を受けることは可能です。履歴書には「高卒認定試験合格」と記入することで、面接官にもアピールできます。
かかる費用の違い
最後に費用の違いです。定時制高校の学費は統計で出されていませんが、全日制に関しては文部科学省が調査を行なっています。
あくまで平均であり学校外活動費も含まれるものの、平成28年度の調査では、公立で約45万円、私立では104万円でした。定時制高校もここから大きく変わらない費用と考えられます。
高卒認定で必要になるのは受験費用のみで、受験する科目によって異なりますが、最も費用が高額な7科目でも8,500円です。
もし、勉強も自習するのであれば、ほかに必要な費用はありません。
定時制高校で高卒資格を取るより高卒認定のほうが良い?
高卒資格を取得するためには、定時制高校や全日制などに在学し、定められた単位の修得が必要です。高卒認定の場合は、在学も単位の修得も必要ありません。また、費用面では定時制高校のほうが高く、高卒認定のほうが安いのも大きな違いの一つです。
では、期間も短く費用も安い高卒認定のほうが良いのかというと、そう単純な話ではなくなります。どちらにもメリットとデメリットがあり、どちらが向いているかは人によって異なるため、迷っている方は次の項目を参考にしてみてください。
高卒資格と高卒認定どちらが向いているか確認する方法
ここまで読み進めて、高卒資格と高卒認定どちらが良いか判断できたでしょうか。細かく見ると大きく異なる部分が多いため、選ぶのは少し難しいかもしれません。
どちらにすべきか迷っている方に向けて、確認する方法を解説していきます。
高卒資格が向いている人
まず高卒資格が向いている人ですが、学生として高校に通うため、在学したいかどうかで考えてみてください。最低3年以上の在学は必要ですが、その分、社会に出てから必須になるコミュニケーション能力が身につくでしょう。
さらに、現役の高校生に近い年齢かどうかも重要です。定時制高校は学校で大勢と勉強するため、年齢は近いほうが馴染みやすくなります。この時期は1、2歳の差でも大きな違いが生まれることも多く、年齢は重要な確認部分の一つです。
高卒認定が向いている人
高卒認定では、在学や単位を修得する必要もなく、試験に合格することだけが求められます。そのため、「早く認定が欲しい」、「自分のペースで勉強を進めたい」という方に向いているでしょう。
また、勉強がすべて自習で完結する方であれば、受験費用しか発生しない高卒認定をおすすめします。年齢に関しても、すでに高校生の年齢ではなく通いづらいと感じる場合、高卒認定であれば気になることもありません。
まとめ
定時制高校で高卒資格を取るのと高卒認定では、どちらのほうが良いということはありません。どちらにも特徴があり、人によって向き不向きが異なります。
まずは、今回の記事内容を確認し、自分にどちらが向いているのかを考えてみてくだい。