高卒認定試験と通信制高校│費用や取得できる資格などを徹底比較

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高校に進学しなかったり、高校を中退した人が「大学で学びたい」「専門学校に進みたい」と考えたりしたとき、さまざまな選択肢があります。その中で、仕事をしながらでも選択可能なものが、「高卒認定試験(以下、高認)を受験する」「通信制高校に進学する」といったことです。

ここでは、高認と通信制高校の費用や、合格・卒業などで取得可能な資格などを徹底比較していきます。

高卒認定試験と通信制高校の違いって何?

高認は、何らかの事情があって高校に進学できなかった人や高校を中退した人を「高校卒業と同等以上の学力がある者」として認めるための制度です。14科目のうちから最少で8科目、最多で10科目を受験し、そのすべての科目で合格基準を満たせば、合格となります。大学入学や専門学校入学、資格取得のために受ける人が大半ですが、高認によって高卒の資格を得られるわけではありません。

高認を受ける条件は、16歳になる年度から受験できます。一方の通信制高校は、全日制や定時制の高校に入学できない人を対象に、多様化するニーズに応じる目的で設けられた制度です。通信によって教育を受け、通信制高校で卒業資格を満たす条件は、以下のようなものがあります。

・高校に3年間在籍している
・74単位以上を取得している
・ホームルーム活動やクラブ活動といった特別活動に合計30単位時間以上出席するなど

高卒認定試験合格のための費用・通信制高校卒業までにかかる費用

高認合格のための費用は、勉強にかかる費用と受験費用の2つです。受験にかかる費用は、科目数によって異なりますが、さほど高額なわけではありません。7科目以上受験するなら8,500円、4科目以上6科目以下なら6,500円、3科目以下なら4,500円です。高認は、何度でも受けることができ、一度合格した科目は再度受験する必要がありません。

高認受験に向けた勉強費用は、どのような方法を選択するかで異なります。独学の場合は、参考書費などとして3万~5万円程度はかかるでしょう。仕事に就きながら通信講座などを利用する場合の相場は30万円ほどです。さらに、専門の塾や予備校などに通う場合、1年で60万~80万円ほどを見込んでおくとよいでしょう。

一方の通信制高校の場合は、私立と公立の別があります。私立の場合は年間で10~30万円ほどかかりますが、公立の場合は2万~5万円程度です。

高卒認定試験受験向きの人・通信制高校向きの人

高認受験と通信制高校では、その特徴や取得できる資格、費用などにかなりの違いがあります。これらの違いを考えたうえで、高認受験をおすすめするのは、できるだけ短期間で大学受験・専門学校進学・資格取得のための条件を満たしたいと考えている人です。高認の試験内容はほぼ、高校1年生までに習う基礎的なもの。

各科目で40~50点程度とることが合格の目安ですからさほど難しいものではありません。しかし、科目数が多いため、独学での合格はかなりハードルが高いのも事実です。通信講座で学ぶのにも、予備校や塾などで学ぶのにもそれなりの費用がかかりますが、本人のやる気次第では、勉強期間が1年程度での合格も期待できます。

一方の通信制高校進学に向いているのは、「高卒の資格を得たい」「ある程度のレベルにある大学に進学したい」と考えている人です。3年かけて、高校での授業内容をみっちりと教えてもらえるため、大学進学率も高く私立の通信制高校から大学へと進む人は18.8%にのぼります。

高認と通信制高校それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、自分にとってよりよい選択をするようにしましょう。

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