高卒認定試験を「難しい」と感じている君へ

「高卒認定試験を「難しい」と感じている君へ」サムネイル画像

「やっぱり高卒認定試験をパスしたい」と決意したものの、実際に学習に取り掛かったら難しくて歯が立ちそうにない、と感じている人もいるでしょう。
しかし、あきらめないでください。
高卒認定試験の勉強は、最初が最も苦しいのです。なぜなら知らないことばかりだからです。
ところがその壁を超えると、「なんであそこでつまずいていたんだ」と思えるくらい、楽しく勉強できるようになります。
「難しい、ダメかも」と思ったときの突破法を紹介します。

難しくはない。量が多いだけ

高卒認定試験は確かに簡単ではありません。しかし決して難しいことはありません。
難しく感じるのは量が多いからです。
人は、簡単な作業が大量に集まっていると、難しい作業のように感じてしまうのです。高卒認定試験も同じで、高卒認定試験の試験範囲は広いのですが「ひとつひとつの勉強」は、難しくはありません。

高卒認定試験の試験範囲は、高校1年生が使う教科書です。
このとき「高校生が使う教科書」と思うと、気持ちが負けてしまいます。
「中学を卒業した人が理解できる内容しか書かれてない本」と思ってページを開いてください。

一度に合格しなくてよい

高卒認定試験は、国語から1科目、地理歴史から2科目、公民から1科目または2科目、数学から1科目、理科から2科目または3科目、英語から1科目の、計8~10科目の試験を受け、すべてに合格しなければなりません。
そのため、それ相応の勉強をしていかなければなりませんが、8~10科目を1回の試験ですべて合格しなくていいのです。

例えば8科目受験して3科目に合格すれば、合格した3科目はもう受験する必要はありません。そして次の試験で残りの5科目の合格を目指せばいいわけです。「合格の権利」の期限はありません。
しかも、高卒認定試験は1年に2回、8月と11月に開催されます。
ブロックを積み上げるように地道に勉強と受験と合格を繰り返していけば、全8~10科目制覇がかなうはずです。

難しい問題はある。でも、こう解けばよい

では、難しく感じる問題が出てきたら、どのように対処したらいいのでしょうか。

2017年度の高卒認定試験の国語に次のような設問が出ました。

問い

「役不足」は「その人の力量に対して割り当てられた役目が軽すぎていること」という意味である。この熟語の使い方として最も適当なものを、次の1〜5のうちから一つ選べ。

 

選択肢

1:私では役不足かもしれませんが、精一杯がんばりますので応援してください。

2:引き受けた以上、うまくできないからといって役不足を嘆くのはいけない。

3:向こう見ずで自暴自棄な選択をするのは役不足というものだ。

4:彼は生徒会長も十分に務められるのに書記では役不足だ。

5:大変な仕事なので私には役不足でとても務まらない。



段の友人との会話で「役不足」という単語は使いません。したがってこの問題を解くことは簡単ではない、と感じるかもしれません。

しかし、高卒認定試験ではほとんどの場合、問いのなかにヒントが隠されています。この問題では「役不足」とは「役目が軽すぎていること」であると書いてあります。
そこで、選択肢の「役不足」という言葉を「役目が軽すぎる」に置き換えてしまうのです。次のようになります(語尾を少し変更しています)。

1:私では「役目が軽すぎる」かもしれませんが、精一杯がんばりますので応援してください。
2:引き受けた以上、うまくできないからといって「役目が軽すぎる」ことを嘆くのはいけない。
3:向こう見ずで自暴自棄な選択をするのは「役目が軽すぎる」というものだ。
4:彼は生徒会長も十分に務められるのに書記では「役目が軽すぎる」。
5:大変な仕事なので私には「役目が軽すぎる」ためとても務まらない。

まず、1と3と5は明らかに意味がおかしいことがわかります。したがってこの問題は5択でありながら、実質的には2と4の2択問題なのです。
では2を詳しくみていきましょう。
「うまくいかないことを嘆く理由が、役目が軽すぎたこと」というのは、おかしな状況です。役目が重かったことを嘆くのであれば意味が通じますが、逆になっているのです。
4は、「生徒会長を務められる人が書記になった」ので「役目が軽すぎる」のは当然です。
したがって4が正答となります。

まとめ

高い山を登るコツは、山の全体を眺めることと、足元をしっかり見据えることを繰り返すことです。山全体だけを見ていると、その大きさに「無理かもしれない」と思えてきます。足元だけ見ていると「いつまでも終わらない」ような気がします。
高卒認定試験「完全制覇」の道も、山登りのようなものです。
全体を把握してどの科目の勉強をしなければならないか確認し、今日しなければならない勉強だけに集中します。
そうやって着実に勉強を重ねていけば、めざす頂点に到着できる日が訪れるでしょう。

関連記事

カテゴリー

アーカイブ