中卒が高卒になるには?高卒資格を得られるおもな選択肢とは

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「中卒のままで大丈夫なのだろうか」「今からでも高卒として扱われる方法はあるのか」と不安を抱える方は少なくありません。しかし、中卒からでも、正式な高卒資格を得る方法(高校に通って卒業する)や、高卒と同等の学力を証明する資格(高卒認定)を取得することで、進学や就職の選択肢を大きく広げられます。

本記事では、中卒が高卒になるための現実的な選択肢や、高卒認定試験の仕組み、合格までの流れ、予備校を活用するメリットまでを詳しく解説します。現状を変えたいと考えている方は、未来への一歩を踏み出すための参考にしてください。

中卒から高卒になるには?まず知るべき現実と選択肢

履歴書

中卒から高卒になるには、まず日本の教育環境や中卒者の状況を理解しておく必要があります。近年は「学び直し」が一般化し、中卒から高卒資格を目指す方が増えています。

正しい情報を知ることで、自分に最適なルートが選びやすくなるでしょう。

中卒の割合と社会的な現実

日本の中卒者の割合は3~5%と少数派であり、進学率が高い社会では相対的に不利と見られやすい傾向があります。就職や転職の場面では学歴を重視する企業も多く、高卒以上を応募条件とする職種も珍しくありません。

一方で、高校を中退した方や進学しなかった方が大人になって学び直しを選ぶケースは増えています。中卒から高卒を目指すことは、現在では特別な行動ではなく、将来の選択肢を広げるための前向きな取り組みといえます。

高卒と高卒認定の違い

高卒は高校を卒業した正式な学歴であり、履歴書の学歴欄に「高等学校卒業」と記載できます。一方、「高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)」は、高校を卒業した方と「同程度の学力がある」と国が証明する資格です。

学歴そのものは高卒にはなりませんが、大学・短大・専門学校の受験資格が得られ、就職でも高卒と同等に扱われるケースが多い点が特徴です。

中卒から「高卒になる」ための基本ルート

中卒から高卒を目指す方法は、大きく2つに分けられます。

1.高校に再入学して卒業する
2.高卒認定試験に合格して、高卒同等の資格を得る

高校に再入学する場合は3年以上の在籍が必要で、学費も継続的にかかります。一方、高卒認定試験は最短半年ほどで合格を目指せるうえ、年齢を問わず挑戦できるため、社会人にとっては現実的な選択肢となります。

中卒から高卒になる3つの方法

道

中卒が高卒を目指す方法は、大きく3つのルートに分けられます。それぞれ必要な年数や費用、学習スタイルが異なるため、生活状況や将来の目標に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。

方法1:通信制・定時制高校で高卒資格を取る

通信制高校や定時制高校は、柔軟な学習スタイルが特徴です。通信制の場合は自宅学習が中心で、年間数日から月数回のスクーリング(登校)が必要な学校が一般的です。働きながら継続できるうえ、全日制高校と比べて学費を抑えられるケースもあります。

ただし、高校卒業資格を得るには3年以上の在籍が必須となります。時間はかかりますが、履歴書に「高等学校卒業」と正式に記載できるため、就職面で安定した評価を受けやすいという大きなメリットがあります。

方法2:高等専修学校で専門スキルを身に付ける

高等専修学校では、美容・調理・デザインなど、専門分野のスキルを学べます。学校によっては、提携校での単位修得を通じて高校卒業資格を同時に取得できる制度があり、専門スキルと学歴をどちらも得られる点が魅力です。

実習中心の学習スタイルのため、「手に職をつけたい」「実践力を伸ばしたい」と考える方に向いています。ただし、すべての高等専修学校が高卒資格の取得に対応しているわけではないため、入学前に必ず制度の有無を確認する必要があります。

方法3:高卒認定試験で高卒同等の資格を得る

高卒認定試験は、1年に2回実施される国家試験で、高校卒業と同程度の学力があることを証明する資格です。

最短半年で合格を目指せるため、早く進学したい方や、働きながら効率良く資格を得たい方に適した方法です。学歴そのものは高卒になりませんが、大学や専門学校の受験資格を早く得られるのが大きな強みです。

どの方法が向いているかは、目指す方向や生活状況によって大きく異なります。自分がどのタイプに当てはまるかを踏まえて、最適なルートを検討しましょう。

・通学が難しい、費用を抑えたい、早く結果を出したい:高卒認定試験 ・高卒と履歴書に書きたい、学歴そのものを重視したい:通信制・定時制高校での卒業

それぞれの方法にはメリットと注意点があるため、自身の状況に合わせて選ぶことが大切です。

高卒認定試験とは?

試験

高卒認定試験は、中卒や高校中退の方にとって、進路の幅を大きく広げる国家試験です。高校に通うことが難しい場合や、できるだけ早く次のステップに進みたい場合に、最も現実的な選択肢の一つといえます。

ここからは、高卒認定試験の基本概要とメリットをわかりやすく紹介します。

高卒認定試験の基本概要(実施回数・科目・合格率)

高卒認定試験は、毎年8月と11月の年2回実施されます。受験会場が全国各地に設けられているため、幅広い地域から受験しやすい点が特徴です。

試験科目は8~10科目で、数学・国語・英語・理科・社会(地理・歴史・公民)などの筆記試験が中心です。科目数は多いものの、一度で全科目に合格する必要はなく、複数回の受験で科目合格を積み上げていく仕組みです。

受験料は科目数に応じて決まり、全科目を受験しても比較的安価に抑えられます。合格率は科目ごとに50%前後とされており、計画的に学習すれば十分に合格を狙えます。

中卒でも受けられる条件と注意点

高卒認定試験の受験資格は非常にシンプルで、「高校を卒業していない方」であれば誰でも受験できます。中卒の方はもちろん、社会人や主婦など、年齢を問わず受験可能です。

ただし、高卒認定に合格しても学歴欄は高卒になりません。履歴書には「高等学校卒業程度認定試験合格」と記載する必要があります。

そのため、正式な学歴としての高卒を得たい場合は高校卒業が必要という点は理解しておくことが重要です。

合格後に広がる進路とメリット

高卒認定試験に合格すると、人生の選択肢が劇的に広がります。おもなメリットは以下のとおりです。

・進学の道が開ける ・就職の選択肢が広がる ・自分への評価が向上する

進学を目指す場合は、大学・短大・専門学校の受験資格を得られます。中卒からでも最短ルートで進学できるため、「学歴の壁」を感じていた方にとって大きな転機となるでしょう。

また、就職の選択肢も広がり、高卒以上を応募条件とする求人に挑戦できたり、公務員試験に応募できたりするケースが増えます。応募できる仕事の幅が広がることで、自分に合った働き方を探しやすくなるでしょう。

さらに、近年は「学び直し(リスキリング)」が注目されており、目標に向かって自分の意志で勉強を続けた経験は、自己管理能力や努力の証として評価されやすくなっています。高卒認定に合格したという事実は、自信にもつながるはずです。

中卒から高卒認定合格までのステップ

ステップ

ここからは、中卒から高卒認定の合格を目指すための具体的なステップを紹介します。高卒認定は、計画的に取り組めば最短半年で合格を目指せるため、効率良く準備を進めることが大切です。

ステップ1:目的を決める

高卒認定試験は、「大学に進学したい」「専門学校で資格を取りたい」「就職の幅を広げたい」といった目的によって、必要な科目や学習量が異なります。

例えば、大学受験に必要な科目に絞って勉強するのか、それとも基礎学力の向上を優先するのかで、勉強計画は大きく変わります。

最初にゴールを明確にしておくことで迷わず学習を進められるようになり、モチベーションの維持にもつながります。進学先や就きたい仕事など、できるだけ具体的にイメージしておくことが大切です。

ステップ2:必要科目と免除制度を確認する

先述したとおり、高卒認定試験では8~10科目の合格が必要です。中卒の場合、高校での単位修得がないため、基本的に全科目が対象となります。

まずは出願を早めに済ませ、試験範囲や出題傾向を把握することが重要です。特に選択科目には注意しましょう。「世界史A」と「世界史B」のように選べる科目もあるため、自分の得意分野や、将来の進路に役立つ科目を選ぶことがポイントです。

ステップ3:勉強計画とスケジュールを立てる

高卒認定試験の合格までの目安は6~12ヵ月です。まずは週にどれくらい勉強時間を確保できるかを現実的に考え、無理のない計画を立てましょう。

例えば、以下のような計画を立てるのがおすすめです。

・基礎固め(最初の2〜3ヵ月):数学・英語・理科など、中卒者が特につまずきやすい科目は基礎の復習からはじめ、参考書や過去問を使って苦手分野を早めに把握する

・インプットとアウトプット(中期):教科書や参考書で知識を定着させつつ、問題集を使って練習を重ね、理解を深める

・過去問演習(終盤):試験直前の数ヵ月は過去問に集中し、出題形式や時間配分に慣れることで本番での実践力を高める

これらの流れを意識して取り組むことで、合格までの道筋が明確になり、学習を無理なく継続しやすくなります。

ステップ4:独学・予備校・通信講座で選ぶ

予備校や通信講座を利用すれば、プロの講師によるサポートが受けられ、短期間で効率的に合格を目指せます。

特に中卒の方は基礎から学び直すケースが多いため、必要に応じて学習サポートを受けることで、スムーズに合格まで進みやすくなります。

独学よりも予備校・塾を活用したほうが良い?

勉強

高卒認定試験は独学でも挑戦できますが、多くの受験者が途中で挫折してしまうのが現実です。特に中卒の方は、高校で習う基礎知識の定着に時間がかかるため、専門的なサポートを受けることが合格への近道となります。

最後に、予備校・塾を利用する具体的なメリットを紹介します。

独学と予備校の違い

独学は参考書代のみで済むため、費用が安い点が大きな魅力です。しかし、自分で学習の進捗を管理する必要があるため、勉強が後回しになりやすく、疑問点をすぐに解決できないことが挫折の原因となります。

一方、予備校や塾では、プロの講師が学習状況を把握し、理解度に合わせてアドバイスをしてくれます。費用はかかりますが、継続しやすい環境が整っており、限られた時間を有効に使える点が大きな魅力です。

どちらを選ぶかは、時間と費用のどちらを優先するかによって変わります。

予備校・塾を活用するメリット

予備校を利用することで、次のような大きなメリットがあります。

・専門講師がポイントを絞って教えてくれる ・過去問や重要ポイントを効率的に学べる ・仲間や講師のサポートでモチベーションを維持しやすい

専門講師がいることで、合格に必要な知識に集中でき、無駄なく効率的に学習を進められます。自分だけでは気付きにくい弱点も早い段階で把握できるため、短期間で実力を伸ばせるでしょう。

さらに、過去の出題傾向を熟知した講師から指導を受けられるため、自己流で勉強するよりも効率的に力をつけられます。何から手を付けるべきか迷いがちな人にとって、大きな助けとなるでしょう。

また、同じ目標を持つ仲間や講師とかかわることで、勉強を続けるモチベーションを維持しやすくなる点も重要です。孤独にならず、最後まで学習を続けやすい環境が整うため、特に短期間で合格を目指したい方や、基礎学力に不安がある方にとって、塾・予備校は大きな助けになります。

通信講座なら社会人でも無理なく合格を目指せる

仕事や育児をしながら学習したい場合は、通信講座も有効な選択肢です。スマートフォンやタブレットを使って学習できるため、空いている時間を活かして勉強を進められます。

近年は、添削指導や個別相談などサポートが充実した通信講座も増えており、独学より継続しやすい環境が整っています。生活リズムに合わせて無理なく取り組める点が、忙しい社会人にとって大きなメリットといえるでしょう。

まとめ

中卒からでも、学び直しによって高卒資格や高卒認定を取得することは十分に可能です。特に高卒認定試験は、大学や専門学校への進学、就職の選択肢の拡大、資格取得の機会の増加など、将来の可能性を大きく広げるきっかけになります。

独学に不安がある場合は、プロのサポートを受けられる予備校や通信講座を利用することで、短期間での合格を目指しやすくなります。未来の選択肢を広げるためにも、まずはできる範囲で一歩を踏み出してみてください。

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