高校を辞めたいけど大丈夫?中退のデメリットとおすすめの進路

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「高校を辞めたいけれど将来が不安」といった悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

中退することでさまざまなデメリットが生じることもありますが、人生が終わるわけではありません。近年では、自分のペースで学び直したり、新しい道を選んだりする方法がたくさんあります。

そこでこの記事では、高校中退によるデメリットやおすすめの進路について紹介します。高校を辞めたいと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

高校を辞めたいと感じたらどうすればよい?

頭を抱えている

高校を辞めたいといった感情は、誰にでも起こりうるものです。ここでは、高校を辞めたいと感じた場合に、最適な答えを導き出すために考えるべきことを紹介します。

高校を辞めたい理由を整理してみる

高校を辞めたいと感じたら、まずは高校を辞めたい理由を整理してみましょう。理由が明確になれば、対処法や進むべき道も見えてきます。

よくある理由として、「学校生活や学業への不適応」「進路変更の希望」などが挙げられます。たとえば「学校の雰囲気が自分に合わない」「先生やクラスメイトとの人間関係に悩んでいる」「別の高校に転校したい」などです。

もし、はっきりとした原因がわからない場合は、なぜ高校を辞めたいのかを紙に書き出してみるとよいでしょう。紙に書き出すことで気持ちを整理できるため、自分の本当の気持ちが見えてきます。

将来の目標を決める

高校を辞めた後の目標を決めることも大切です。目標がないまま高校を辞めてしまうと、その後の生活設計がうまく立てられずに不安になったり、後悔したりする可能性があります。

目標がしっかり決まっていれば、目標に向かって努力することで、自分らしい充実した人生を歩めるようになるでしょう。

たとえば、「調理師になりたい」「海外留学して語学を身につけたい」「大学に進学したい」など、具体的な目標が見つかれば、どうすれば実現できるか、道筋が見えてきます。もし今すぐには目標が思いつかない場合は、自分の好きなことや得意なことを活かせる道はないかを考えてみましょう。

今後の進路を考える

最後に、目標を叶えるための進路を考えましょう。

たとえば、「調理師になりたい」という目標であれば、調理系の専門学校に進学したり、飲食店に就職したりするといった道があります。一方で「大学に進学したい」という目標であれば、通信制高校や定時制高校に編入したり、高卒認定試験に合格して受験資格を得たりする方法もあります。

詳しくは後述しますが、高校を辞めた後の主な進路には以下が挙げられるでしょう。

・通信制高校に編入
・定時制高校に編入
・就職・起業する
・留学する
・高卒認定試験に合格する

高校を辞める決断は、人生の大きな転機です。そのため、焦らずにじっくり考えて、納得できる選択をすることが大切です。もし判断に迷った場合は1人で抱え込まず、家族や先生などに相談してみましょう。

高校を辞めた後の進路

ノート

次に、高校を辞めた場合に考えられる主な進路について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

通信制高校に編入する

高校を辞めた場合、ほかの全日制高校に編入する選択肢もありますが、「通信制高校に編入する」という進路もあります。

通信制高校は自宅での学習が中心となり、定められた日に通学(スクーリング)して勉強を進めます。3年以上かけて必要な単位を修得すれば、高卒の資格を得ることが可能です。

通信制高校に通う生徒に向けて、学習やメンタル面のサポートを行う「サポート校」もあるため、学習に不安がある方も安心して通えるでしょう。

定時制高校に編入する

高校を辞めた場合、「定時制高校に編入する」という選択肢もあります。高校には「全日制」「定時制」「通信制」があり、定時制高校は、1日の授業時間が4時間程度と短く、夜間に授業が行われることが一般的です。

授業時間が短いため、卒業までに4年ほどかかるケースが多いですが、卒業すれば高卒資格を得られます。

授業は夜間に行われるため、昼間にバイトや仕事をしながら、学費を自分で工面したり、社会経験を積んだりしたい人にとって、有力な選択肢となるでしょう。なお、体育祭や文化祭などの学校行事も行われており、勉強だけでなく高校生活を楽しめるのも魅力のひとつです。

就職・起業する

高校を辞めた場合、「就職する」という選択肢もあります。たとえば、建築職人になりたい人は、工務店や建設会社に就職するのが現実的な選択肢のひとつでしょう。

就職ではなく、自分でビジネスを立ち上げる「起業」という選択肢もあり、高校を辞めた場合でもさまざまな働き方を選ぶことができます。

ただし、高校を中退すると最終学歴が中卒になるため、就職する際は応募できる企業が限定されます。原則として「高卒以上」を要件とする求人には応募できないため、高卒や大卒に比べると将来の選択肢はどうしても狭まってしまうと理解しておきましょう。

留学する

語学や専門分野を学ぶために、「留学」するという選択肢もあります。海外の高校に編入して卒業資格を取得できれば、グローバルな人材としてさまざまなビジネスシーンで活躍できるでしょう。

また、日本の通信制高校と提携したプログラムを利用すれば、留学と同時に日本の高校卒業資格を取得できます。ただし、海外留学は言語能力や金銭面など、さまざまな負担が生じるため、慎重に検討するようにしましょう。

「なんとなく海外留学したい」という甘い動機で留学すると、後悔する可能性があります。

高卒認定試験に合格して大学進学を目指す

「大学に進学する」という目標がある方にとって、高卒認定試験を受験することは有力な選択肢のひとつです。高卒認定試験に合格すると、大学入試を受験できるようになります。

通信制高校や定時制高校でも可能ですが、卒業までには最低3~4年かかります。しかし、高卒認定試験は16歳から受験できるため、早めに合格すると大学受験の準備に専念できるでしょう。

高卒認定試験に合格することは、高校中退のデメリットを解消する有効な手段となります。高校を辞めたいと思って悲観している方は、高卒認定試験という選択肢もあるため、思い悩む必要はありません。

高卒認定試験は、高校を中退した方やさまざまな事情で高校卒業資格を取得できなかった方にとって、新たな進路を開くための有効な手段です。

高校を中退した場合のデメリット

学歴

日本では、学歴フィルターの存在や高学歴者を優遇する風潮があり、学歴社会といわれています。そのため、高校を中退すると、さまざまなデメリットが生じるでしょう。

ここでは、高校を中退するデメリットについて詳しく解説します。

進学の選択肢が狭くなる

大学に進学するには、高校卒業の資格が必要です。しかし、高校を中退すると学歴が中卒になるため、大学に進学できないのが現状です。

ただし、高校を卒業していなくても高卒認定試験に合格すると、大学入試の受験資格を得られます。高卒認定試験は、進学の選択肢が狭くなるという高校中退のデメリットを解消できる有効な手段といえるでしょう。

就職の選択肢が狭くなる

高校を辞めると最終学歴は「中卒」となるため、「高卒以上」を応募条件とする企業への就職は難しくなります。高卒や大卒と比べると、就職の選択肢が狭くなることは、高校中退の大きなデメリットといえるでしょう。

しかし、高卒認定試験に合格すれば、公務員試験の受験資格や、一部の企業への応募資格を得られます。高卒認定試験に合格した後に大学へ進学すれば、就職の選択肢はさらに広がり、高校中退による不利な状況を大きく改善できるでしょう。

学歴による給与・キャリアに影響する

最終学歴が中卒だと、給与が低くなりやすく、キャリアアップの機会も限られてしまうことがあります。就職後に「学歴さえあれば」と悔しい思いをすることもあるでしょう。

しかし、高卒認定試験に合格し、大学へ進学・卒業することで、最終学歴は「大卒」となります。これにより、給与水準やキャリアアップのチャンスも広がるため、将来の生活水準を大きく向上させることも可能です。

高卒認定試験なら高校中退のデメリットを解決できる

教室

高卒認定試験は、文部科学省が主催する国家試験で、高校卒業と同等の学力を認定する制度です。この試験に合格すると、履歴書にも高卒認定取得と記載できるようになるため、大学進学や資格取得など将来の可能性が大きく広がります。

なお、最短で6ヶ月~1年程度で高卒認定を取得できるので、時間を有効に使いながら学び直せる点も魅力でしょう。試験は8科目(最大10科目)あり、効率的に学習を進めることが合格への近道です。

各科目は100点満点中40点前後が合格ラインとされており、決して難易度が高いわけではありません。独学で合格することも可能ですが、専門の塾や予備校を活用すれば、より効率的に学習を行えるでしょう。

高校中退は、周囲からマイナスなイメージを持たれやすいのが実情です。しかし、高卒認定試験を活用し進学すれば、中退のデメリットを解消できるでしょう。

まとめ

パソコンで勉強

高校を辞めたからといって、人生が終わるわけではありません。現在の教育制度では、「高卒認定試験」が用意されています。高卒認定試験に合格し進学すれば、専門学校や大学に進学したり、公務員を目指したりすることが可能です。

高校を辞めることは「失敗」ではなく、自分に合った道を見つけるきっかけにもなります。もし、学校を辞めるか迷っているのであれば、無理に1人で抱え込まず、周囲へ相談してみましょう。周囲に話せば、不安な気持ちが和らぐかもしれません。

高校を辞めたいと感じている方は、本記事で紹介した内容を踏まえて慎重に検討してみてください。

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