社労士は中卒から目指せる?受験資格を得る方法を解説
社労士(社会保険労務士)には受験資格があり、中卒の場合は受験資格を得るところからスタートしなければなりません。
この記事では、社労士の受験資格と受験資格を得る方法について解説します。
社労士の受験資格
社労士の試験を受けるには、以下3つのうちいずれかの受験資格を満たす必要があります。
学歴要件
原則、大学または短大、高専や2年以上の専門学校などの卒業が必要です。
大学については62単位もしくは一般教養科目36単位を含む48単位以上を取得していれば、卒業していなくても受験資格として認められます。
実務経験を有する人
公務員の行政事務従事者や労働組合業務、社労士の補助などの実務経験を3年以上有していれば受験資格を満たせます。
なお、従事内容が判断を要しない単純事務の場合には、実務経験として認められないため注意してください。
指定の国家試験合格者
厚生労働大臣が認めた指定の国家試験に合格している人は、社労士の受験資格があります。対象の試験は多岐にわたり、難易度の高いものも多いです。
社労士のように法律に関わるものでは、司法試験予備試験や行政書士試験、弁理士試験などが挙げられます。
その他にも上級相当の公務員試験や各種情報処理技術者試験、施工管理技士試験など、幅広い分野の試験が対象です。
中卒から社労士を目指すには?
中卒からでも、社労士試験の受験資格を満たすことは可能です。それぞれの受験資格について、どのような要件の満たし方ができるのか、具体例についてメリット・デメリットを交えて紹介します。
短大や大学へ進学する
中卒の場合、高校卒業認定試験(高認)に合格して短大や大学に進学し、卒業すれば受験資格を満たせます。通信制の短大・大学なら、現在のライフスタイルを大きく変えずに進学ができます。
短大や大学へ進学するメリットは、社労士の受験資格を得られるだけでなく、学歴も得られることです。社労士は独立が可能で、資格取得後に学歴が関係することはあまりありませんが、短大卒や大卒などの上位学歴を得ることは自分の自信にもつながります。また、社労士以外の仕事に就く場合や、学歴が必要な国家試験を受験する場合にも役立つ機会があるでしょう。
高認を取得する以外にも、入学資格取得生として所定単位を取得すれば、中卒から入学できる短大もあります。しかし、単位の履修に半年から1年かかるうえ、その間の学費も必要です。高認取得のほうが効率的に進められるでしょう。
実務経験を得る
社労士の補助など、関連する実務経験を積めば受験資格を得られます。すでに関連の実務経験を持つ人なら、有効活用が可能です。
これから実務経験を積む場合には、まず就業から始めなければなりません。未経験者が関連の仕事に就くことは簡単ではないうえ、3年の実務経験を終えるまでの時間もかかります。受験資格取得までのハードルは比較的高くなるでしょう。
中卒で受験できる国家試験に合格して受験資格を得る
社労士受験が可能な厚生労働大臣が認めた国家試験のなかには、学歴要件がなく受験できる試験もあります。指定試験に合格すれば、中卒で社労士の受験が可能です。
おすすめは、行政書士試験合格から社労士を目指すルートです。行政書士は受験資格がないうえ、行政書士も法律の知識が必要なため、合格後に社労士を目指せば効率的に勉強が進められます。また、合格後ダブルライセンスとして仕事に活かせることもメリットです。
行政書士試験も難易度の高い試験であり合格は簡単ではありません。しかし、勉強のやり方次第では、最短で社労士試験の受験資格を得られます。
まとめ
社労士は、学歴や実務経験、指定の国家試験の合格があれば受験できます。中卒から社労士の受験資格を得るには、高卒認定試験に合格し、短大や大学を卒業するのが着実でおすすめです。受験資格と同時に学歴も手に入れられるので、学歴に引け目を感じることなく、将来的な選択肢も広がります。