高校中退(中卒)でも高卒認定試験(高認)に受かれば看護学校に入れる?
看護師になりたいけれど、さまざまな理由で中学校しか卒業をしていないという方も多く見られます。
医療の道は厳しいですが、高校中退者や中卒でも看護師になるための道は大きく開かれています。
ここでは、中卒から看護師を目指したい方へ向けて、高認取得した後の進学方法をまとめました。
中卒から看護師を目指したい
中卒から看護師を目指すことは可能です。
一番の近道は都道府県知事免許である「准看護師(準看)」の資格を取得することです。
準看があれば医療機関で働くことができます。
また、3年間の従事期間があれば、看護師国家試験の受験資格が得られます。
中学校卒業後に二年制の「准看護師養成所」や、看護科がある高等学校に入学することが一般的です。
「正看護師」などと言われる国家資格の看護師資格の場合は、中学校卒業後5年制(看護科3年・専攻科2年)の看護師養成課程がある高等学校に入ることが近道です。
看護科以外の高校を中退した、中卒のまま数年間働いていたという方でも、先ほどのルートで看護師を目指すことが可能です。
高校に入り直したくないと考える方は、高認(高卒程度認定試験)に合格して、看護師養成課程がある専門学校や看護学科がある大学を受験する方法もあります。
看護学校に入れるのか?
准看護学校は中卒(高認不要)で入学資格が得られます。
看護専門学校に入学し、看護師国家資格を得たいと考える場合、高認資格で看護学校へ入ることは可能です。
しかし、看護学校のカリキュラムの中には「基礎分野」の学習として化学や情報科学のほか英語の授業などを取り入れているところがあります。
一般教養程度のカリキュラムですが、看護学校へ入学後の学習には努力が求められるかもしれません。
看護大学校にも入れる?
国立看護大学校の受験要項では、高認合格者についても言及されていますので、高認を取得すれば受験資格が得られます。
ただし、入学定員は100名。特別選抜などは行わず、全て一般選抜で試験が行われます。
過去の入試結果を見るとと2017年度は募集人数100名に対し、志願者数は610名。
実際の受験者数は573名で、合格者数は158名。
最終倍率は3.6倍となりました。
現役高校生・高校既卒者と比べると、高認からの受験は険しい道になる可能性があります。
看護大学校を目指す場合、高認取得を目指しながら受験準備を並行していく必要があるためです。
高認取得してから看護師を目指すことも可能です。
高認取得をせずに看護師資格を取得して働くこともできますが、将来的に看護師としてのステップアップも必要です。
看護師として働き始めた後で「学歴」がステップアップの壁とならないよう、高認資格取得を視野に入れて学習していきましょう。
時には回り道が必要になることもありますが、看護師の資格は一生ものの資格として役に立つでしょう。