中卒を隠して履歴書に嘘を書くのはNG!書き方の基本を紹介

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就職や転職、アルバイトをする際には、正確な情報を記載した履歴書の提出が求められます。履歴書に嘘を書くのはNGであり、嘘と判明するとペナルティを受ける可能性があります。

実際は中卒なのに、履歴書の学歴欄に高卒と嘘を記載するとどうなるか、気になる人もいるでしょう。

この記事では、中卒者が履歴書の学歴欄を書く際に、知っておくべき基本的事項を解説します。履歴書に嘘を書く危険性や、中卒の方が履歴書を書く際のポイントがわかるようになるでしょう。



中卒なのに高卒と履歴書に嘘を書くのはNG?

中卒なのに高卒と履歴書に嘘を書くのはNG?

中卒であるのに履歴書に「高卒」と嘘の学歴を書くのはNGです。ここでは、履歴書には正しい学歴を記載しなければならないことと、高校中退の学歴は中卒として扱われることについて解説します。

履歴書には正しい学歴を記載しなければならない

履歴書には正しい学歴を記載しなければなりません。中卒なのに高卒と嘘を書くと学歴詐称となり、罪に問われる可能性があります。内定取り消しや懲戒解雇になることもあり、学歴詐称のリスクは大きいです。

中卒なのに高卒と履歴書に嘘を書いて採用されても、卒業証明書の提出を求められると嘘がばれてしまいます。また、社内や取引先に中卒であることを知っている人がいると、嘘がばれてしまうこともあるでしょう。

入社後に嘘がばれて信用をなくすよりも、中卒である事実を履歴書で正直に伝える方が今後のためにもよいです。仕事の評価に学歴は関係なく、会社への貢献度など他の要素で評価されるため、今後の頑張りでいくらでも挽回できます。



高校中退の学歴は中卒として扱われる

高校中退の場合、履歴書には〇〇高等学校卒業ではなく、〇〇高等学校中退と書く必要があります。履歴書に「高卒」と書くと学歴詐称になり、罪に問われたり、懲戒解雇になったりするリスクがあるため注意を要します。

高校を中退した方の最終学歴は中卒です。高校中退は学歴にはならず、就職やアルバイトなどの選考の際は中卒として扱われます。したがって、高校中退の方は、応募資格が「高卒以上」の求人には応募できません。

なお、全日制高校を中退して、通信制高校や定時制高校などに在学中の方は、履歴書には「〇〇高等学校 在学中」と記載します。所定の単位を全て取得しており、近日中に卒業が確定している場合は、「○年◯月 〇〇高等学校 卒業見込み」と記載するのが一般的です。

履歴書に嘘を書いてばれた際のリスク

履歴書に嘘を書いてばれた際のリスク

履歴書に嘘を書いたことがばれてしまうと、さまざまなペナルティを受けることになります。ここでは、履歴書に嘘を書くとどのようなリスクがあるのかを解説します。

法的リスクが発生する可能性がある

履歴書に嘘の内容を記載すると、詐欺罪や私文書偽造罪、軽犯罪法違反などの法的リスクが発生する可能性があります。どのような罪に問われるかは、ケースごとに違いがあるため、一概にはいえません。

学歴を詐称しての入社後、労働の対価による給与を受け取ること自体は詐欺罪には該当しませんが、実際の学歴では受け取ることができなかった高い給与を受け取った場合、詐欺罪に該当することがあります。

また、学歴詐称は、軽犯罪法違反に問われることもあるため注意が必要です。

履歴書は公的な証明書ではないため、嘘を書いても私文書偽造罪に問われることは一般的にはありません。しかし、卒業証明書を偽造すると、私文書偽造罪に問われる可能性があるため、偽造は絶対やめましょう。

なお、刑事責任には問われなくても民事責任は残ります。履歴書に嘘の内容を記載したことで会社に損害を与えた場合は、損害賠償を請求される可能性があります。

内定取り消しや懲戒解雇されるリスクがある

学歴詐称が就業規則の懲戒解雇の要件とされている場合、嘘がばれると懲戒解雇となる可能性があります。入社試験に合格して内定を受けた場合でも、嘘がばれると内定取り消しになる可能性が高いです。 内定取り消しや懲戒解雇の要件は会社によって異なりますが、学歴や職歴などの経歴詐称に対し、何らかの罰則を規定しているケースが一般的です。就業規則で規定されていなくても、内定取り消しや懲戒解雇になる可能性はあります。 内定取り消しや懲戒解雇にならなかった場合でも、普通解雇や減給、厳重注意など何らかの処分が下されることが考えられるため、履歴書に嘘の内容を記載するのはリスクが高い行為です。

周囲の人々からの信用を失うリスクがある

履歴書に書いた嘘がばれてしまい、解雇されなかった場合でも、周囲の人々からの信用を失うリスクがあります。信用を失うと職場の人間関係や仕事にも悪影響が及び、居づらくなって退職してしまうこともあるでしょう。

会社での仕事は信用で成り立っています。信用を失うと周囲の人からの協力が得られなくなったり、重要な仕事を任せられなくなったりするなど、さまざまな不利益を被ります。

一度失ってしまった信用を取り戻すのは容易ではありません。履歴書に嘘を書いて入社できても後悔することになるため、中卒を高卒と偽るなどして不正な方法で入社するのは避けるべきです。

罪悪感に苛まれるリスクがある

たとえ嘘がばれなくても、罪悪感に苛まれるリスクがあります。履歴書に嘘を書いて入社したことに対して罪悪感を抱き、良心の呵責に耐えられず、精神的に崩壊することもあるでしょう。

また、嘘がばれないかいつも不安に感じることで精神的に不安定になり、精神疾患を患うこともあります。精神疾患を患うと生活全般に悪影響が及び、日常生活に支障をきたすこともあります。

嘘の内容の履歴書を一度提出してしまうと、取り返しがつきません。履歴書を書く際は将来的なリスクを十分考慮して、嘘を書かないように注意しましょう。繊細な方ほど罪悪感に苛まれやすい傾向があるため、特に注意が必要です。

中卒の履歴書の書き方

中卒の履歴書の書き方

履歴書の学歴欄の書き方は、一定の決まりがあります。入社試験に合格するためにも、履歴書は正しい方法で記載しなければなりません。ここでは、中卒者の履歴書の基本的な書き方を解説します。

学歴欄は中学校卒業からの学歴を記載する

履歴書の学歴欄は小学校からではなく、中学校卒業からの学歴を記載するのが基本です。中学校を卒業後、高校に進学しなかった場合は、「〇〇中学校 卒業」とだけ記載します。「〇〇中学校 入学」は記載する必要はありません。

高校中退の場合は、「〇〇中学校 卒業」の下の行に「〇〇高等学校 入学」と記載し、その下の行に「〇〇高等学校 中途退学」と記載します。中退した理由を書くのは任意で、必ずしも理由を記載する必要はありません。

中退した理由を書く場合は、(家庭の事情のため)(健康上の理由のため)など、括弧書きで簡潔に記載しておくとよいでしょう。長文にならないように、一文で書くようにしてください。

職歴欄は正社員としての経歴を記載する

履歴書の職歴欄は、正社員としての経歴だけを記載するのが基本です。中学卒業後、正社員としての経歴がなければ、職歴欄は空欄にしておいて「職歴なし」と明記しておきます。

正社員として働いた経験がある場合は「〇〇株式会社 入社」と書き、その下の行に職務内容を簡潔に記載します。まだその会社に在籍している場合は、改行して「現在に至る」と書き、退職した場合は「〇〇株式会社 退職」と書くのが基本です。

履歴書には退職した理由は必ずしも記載する必要はありませんが、括弧書きで(一身上の理由により退職)(キャリアアップのため退職)などと書いても構いません。

なお、正社員としての職務経験がなくても、入社後に役立つアルバイトの経験があれば、アルバイト経験を書くのは有効です。

志望動機欄には入社後の意欲を具体的に書く

履歴書の志望動機欄は、中卒者に限らず、選考の際に特に重要視される項目です。入社後の意欲を志望動機欄に具体的に書くと、学歴は中卒でもやる気や能力の高さ、入社後の貢献度などをアピールできます。

採用担当者に「会って話を聞きたい」と思わせるような、熱意や意欲をアピールするようにしましょう。

志望動機欄の書き方のポイントは、なぜ応募先企業を志望するのか、その理由を明確に記載することです。結論から先に書くようにすると意欲が伝わりやすくなります。

志望理由の中で、入社後どのようにして会社に貢献するかを伝えます。コミュニケーション能力やリーダーシップなどに自信があれば、その能力を積極的にアピールしましょう。

中卒から高卒になるための方法

中卒だと応募資格が「高卒以上」の求人には応募できず、就職先やアルバイト先の選択肢が限られてしまいます。高卒以上の求人に応募するには、高卒資格の取得が必要です。ここでは、中卒から高卒になるための方法を解説します。

定時制高校や通信制高校に入学する

定時制高校や通信制高校は、全日制高校と比べると入学しやすく、卒業すると履歴書に「高卒」と書けます。応募資格が高卒以上の求人にも応募できるようになり、就職先やアルバイト先の選択肢が広がるでしょう。

定時制高校は、夕方から通えるケースが多く、平日は毎日登校して4時間程度の授業を受けることが必要です。通信制高校は自宅学習が基本ですが、月間数回程度の登校(スクーリング)が必要になります。

定時制高校や通信制高校だと、働きながらでも学校に通えることもメリットです。

高卒資格を取得したい方は、これらの高校の情報を収集し、自分に合う学校を選びましょう。

高等学校卒業程度認定試験(高認)に合格し大卒を目指す

中卒の方は、高等学校卒業程度認定試験(高認)を受験して、大卒を目指すという選択肢もあります。高認試験に合格すると高卒と同程度の学力があると認められ、履歴書の資格欄に「高等学校卒業程度認定」と記載できるようになります。

注意点として、高卒認定は学歴にはならないため、高認試験に合格するだけでは最終学歴は中卒のままです。大学入試を受験して合格し、大学を卒業できれば最終学歴は大卒になります。

最終学歴が大卒になれば高卒よりも就職先の選択肢が広がり、就職活動を有利に進められるでしょう。

高認試験の合格を目指すには、予備校が役立ちます。予備校では高認試験の合格に特化した学習ができ、効率よく高卒認定を取得できます。

まとめ

中卒なのに高卒と履歴書に嘘を書くのはNGです。嘘がばれると詐欺罪や軽犯罪法違反などの刑事責任に問われることがあり、民事責任も発生する可能性があります。

履歴書の学歴欄は学歴を正確に記載しなければならず、特に高校を中退した方は最終学歴は中卒なので注意が必要です。

定時制高校や通信制高校を卒業すると高卒になるため、就職先の選択肢を広げたい方は受験を検討してみてください。

高等学校卒業程度認定試験(高認)に合格して大卒を目指すという選択肢もあります。効率よく高卒認定を取得するには、予備校の活用をおすすめします。

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