【高認】「いまさら聞けない」基本的なことを解説します

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高等学校卒業程度認定試験(以下、高認)を受けようと考えている人は、高認に関する基本的な知識を身につけておいてください。「中卒の人でも大学を受けることができる仕組み」という認識だけでは不十分です。

例えば、高認は8~10科目のすべてに合格しないと「高認合格」とはならないのですが、「何回でもチャレンジできる」ことをご存知でしょうか。ここでは高認の基本知識を紹介します。

Q:高認ってなんですか?

高認とは文部科学省が実施している試験で、高校を卒業できなかった人の学力を評価します。高認に合格すると「高校を卒業した人と変わらない学力がある人」と認定され、中卒の人でも、大学、短大、専門学校(以下、大学など)を受験することができます。

Q:「一発合格」でなくてもいいって、本当ですか?

本当です。
高認は、国語(1科目)、地理歴史(2科目)、公民(1~2科目)、数学(1科目)、理科(2~3科目)、英語(1科目)を受け、すべてに合格する必要があります。受験する科目数は、選択の仕方によって8~10科目になります。

高認では2種類の「合格」があるので注意してください。例えば、国語の試験を受けて合格点に達すると「国語合格」になります。しかし、国語や数学だけ合格しても「高認合格」にはなりません。「高認合格」は、選択した8~10科目すべてに合格する必要があるのです。「高認合格」にならないと、大学などの受験資格は得られません。

8~10科目のすべてに合格することは大変なことですが、高認では、ある科目に一度合格すれば、もうその科目を受験する必要がありません。また高認は、何回でも受けることができます。例えば、ある年に5科目に合格して、翌年残りの5科目に合格すれば、「高認合格」になります。

Q:高認の合格した科目を高校の単位に回せますか?

一部なら回せます。
例えば、高校1年生が、病気の治療などで学校を休みがちになり、数学1の単位を修得できなかったとします。このとき、高認の数学を受けて合格すれば、高校の数学1の単位として認定される場合があります。

ただ、このルールを適用するかどうかは、高校の判断によるので、高認を受ける前に担任の先生に相談してみてください。

さらに、高校のすべての単位を高認だけで取ることはできないので、注意してください。つまり、高校生が学校に行かず、高認のすべての科目に合格しても、その高校を卒業したことにはなりません。しかし、高認のすべての科目に合格すれば、大学などの受験資格は得られます。

Q:「高認合格」は「高卒」になるのでしょうか?

なりません。
高認のすべての科目に合格する「高認合格」と、高校に3年間通って必要な単位を取得して卒業する「高卒」は別の資格になります。したがって、高認に合格しても、学歴としては「中卒」となってしまいます。

例えば、中学校を卒業して高校に行かず、その後、高認を合格して大学に入って卒業した場合、学歴は「中卒、大卒」となります。

ただし、高認合格は学歴ではありませんが、社会では「学歴のように」扱われることがあります。

まとめ

高認は特殊な制度なので、基本的な知識がない人は多いかもしれません。高認受験を考えている人は、仕組みをしっかり理解しておいたほうがよいでしょう。
以下のサイトはとても参考になるので「熟読」することをおすすめします。

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